# 0 0 3 ページ4
【 夢主side 】
──翌日。
コルシカ・マフィアのボスであるディノ・ゴルツィネの邸にてだらしなく太ったサングラスの男が、煙草をふかしながら唄を歌っている。
前庭に気持ちよく降り注いでいる朝日を見ながら、玄関に向かう。
マ⌜ ホウェンジョニー、カムズマーチンホーム···ん? ⌟
こちらに気づいたのであろう、マフィア覗き込む一員であるマービンは下品な笑みを浮かべた。
マ⌜ ヘヘッ、Aとアッシュじゃねぇか。こんな時間によく起きてるじゃねえか、え?⌟
ア⌜ ジジイに合わせたのさ。おかげで眠くってしょうがねえ。いるんだろ? ⌟
面倒くさそうに前を通り過ぎようとするアッシュをマービンが足で制す。
マ⌜ おい、口のきき方に気をつけろ。パパ・ディノと呼べと何度言ったらわかる。 ⌟
⌜ 俺達はディノに用があるんだ。オマエじゃない。 ⌟
マービンの巨体を押しのけ、玄関へと向かう。
マービンは舌打ちをして振り返った。それから、何かを思い出したように笑った。
マ⌜ おい、もう“映画”は撮らねえのかい?オレはお前達のファンだったんだぜ。へへ···お前達なら今でも十分── ⌟
ア⌜ ···ゲス野郎。 ⌟
マ⌜ 何ぃ!? ⌟
アッシュがマービンの言葉を遮った。ふっ、と少し笑って告げる。
⌜ 聞こえなかったのかい?オマエはゲス野郎だ、って言ったんだよ。 ⌟
ア⌜ 白ブタマービン! ⌟
アッシュは不敵な笑顔を見せてゴルツィネ邸の中へ入っていく。
後ろから
マ⌜ このガキ共!
·····ちくしょう、パパのお気に入りでさえなきゃあ··· ⌟
と聞こえてきたのには知らないフリをした。
屋敷の最奥の部屋に向かう。強面の男たちが門番のように立ちはだかっている。
どうやら、今日の門番は側近のグレゴリーとその部下たちだった。
グレゴリーはアッシュと僕が近づくと不愉快そうに顔を歪め、部屋のドアを控えめにノックした。
グ⌜ パパ、Aとアッシュが来てますが···⌟
ゴ⌜ 入れ。 ⌟
許可がおり、グレゴリーは警戒しつつドアを開ける。グレゴリーは廊下で待機するみたいだ。
部屋の中で優雅に朝食をとっていたゴルツィネが手を止めた。
48人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真白 - 続きお待ちしております( ; ; ) (2021年8月24日 1時) (レス) id: 9d9fb50ec0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りとた | 作成日時:2021年5月14日 23時