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【 夢主side 】


ス⌜ おー、見かけによらず根性あんな、エーチャン。ますます気に入ったぜ。 ⌟


スキップが足元に転がる角材を拾う。


ス⌜ おれも、こうなったらひと暴れして··· ⌟


英⌜ そうじゃない。この塀を飛び越えるんだ。 ⌟


細い水道管を拾い上げ、塀との距離を測るように背後の壁へ歩み寄っていく。


⌜ へ? ⌟


ス⌜ はぁ? ⌟


アッシュが苦しげに壁に持たれながら言う。


ア⌜ 頭がイカれちまったんじゃないか? ⌟


地面に水道管を刺せるだけの穴を掘りながら、英二が言う。


英⌜ 日本じゃ、これより高いのを跳んでたよ。これでも棒高跳びの選手だったんだぜ。 ⌟


真剣な表情を見て、慌てて止めに入る。


ア⌜ バカな真似はよせ! ⌟


⌜ そんな水道管、折れたらそれっきりだろ?! ⌟


ス⌜ そーだよ!マットがある訳じゃねーんだぜ!? ⌟




英二が勢いよく振り向いて、強く言い返す。


英⌜ じゃあこのまま皆殺しになるのか!?どーせ死ぬんならなんだってやってやらぁ! ⌟



そう言って、再び高い塀を睨んだ。

助走をつけるために、一旦、後ろに下がる。


僕達の姿に気づいた追っ手が他の仲間に向かって叫ぶ。


男⌜ いたぞ、こっちだ! ⌟


英二はそれを気にせず、深呼吸をして目の前の塀に集中する。それから、意を決して顔をあげ、走り出した。


ここぞと言うタイミングで水道管を地面に突く。
水道管が穴の縁に引っかかった。


英⌜ 持ち堪えてくれよ! ⌟


地面を蹴った英二が、高く高く──中に舞い上がる。


空が明るい。


眩しくて一瞬、目を細めた瞳に、空高く浮かぶ英二の姿が映る。



⌜ っ──!! ⌟



鳥のように、空を飛んでいる──。



その様子に息を呑む。



ただ、茫然とそれを目に焼き付けた。



ス⌜ うわぁーっ、とんだぁ──! ⌟


スキップが声を上げた次の瞬間、向こうから大きな音と情けない悲鳴が聞こえてくる。



⌜ ああ···やっぱり。 ⌟


はぁ···と肩を落とし、振り返る。追っ手は既に僕達を囲んでいた。

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真白 - 続きお待ちしております( ; ; ) (2021年8月24日 1時) (レス) id: 9d9fb50ec0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りとた | 作成日時:2021年5月14日 23時

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