- ページ2
.
関「ま、ファンからどうのこうのだなんて今に始まった事じゃないだろ?」
青「ははは...」
ファンが、という問題ではないのだけど。
まぁ、言えない。
今日は試合がなく、会場練習からのミーティングで、選手達は自由時間が始まる。
柳「夕飯にはちゃんと来いよ。
絶対だぞ」
くりくりとした目が瞬時に鋭くなった。
青「分かってますって。
そんな睨まないでくださいよ」
私達のやりとりを2人がキョトンと見る。
柳「アルゼンチン戦の後、夕飯忘れて仕事してたんだ。俺が部屋に突入した」
石「怒られたんだ」
青「何言われたか聞きたい?」
"俺が「あーん」して食わせてやろうか!"
と部屋に怒鳴り込まれたのだ。
石「贅沢じゃん笑」
青「色んな意味で怖いよ」
肩に手が乗る。
関「じゃあ次は俺があーんしてやるな?」
青「...」
関「ゴミでも見るような目はやめろよ」
青「ゴミだなんて...ゴリラは見てますけど」
関「ゴリラって言うな」
額を小気味よく叩かれた。
青「せんせぇー、関田くんが叩きましたぁ」
柳「先生て俺かよ」
石「ふっ...」
笑いを耐えているのか、祐希が肩を震わせていた。
始まったオーストラリア戦。
1セット目はかなり有利に進んだ。
青「決め所は真ん中使ってくる確率高いです!」
"ミドルにコミット、か"
マサさんのサーブで乱したものの、フェイントで返球されて、逆にこっちがバタついた。
チャンスボールに──...
太志が中心に留まり、祐希も一歩寄った。
小「ッ!!」
石「ッ!!」
相手のパイプを、止める。
今日初めてのブロックポイントだった。
向こうのセッターは、止められても積極的に真ん中使ってくるんだよな...
あれ?そんなセッターどこかで...
"バックトスで西田ぁー!!決まったぁ!!"
青「レセプションのデータ送信...っと。
いーよー藤井さん!トスちゃんと伸びてるよー!」
藤「うぃー!さんきゅぅー!」
うん、どこかにそんなセッターいたなと思ったら藤井さんだった。
あーあー、そんなに走り回って最後まで体力保つかね。
1セット目は関田さんで、2セット目の序盤で少しペースを乱されてからは藤井さんに交代。
トスの配分が良いし、スパイカーの良さが生きる伸びのいいトス。キレキレだ。
"Cクイック...セッターが回転するようにトスアップ!"
"ドサンジ選手、凄い動きをしましたねぇ"
青「向こうのセッターもうま...」
何だこのセッター対決、魅入ってしまう。
.
532人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Wing(プロフ) - とっても面白くて大好きな作品です!何回も読んでしまいます。 (6月24日 10時) (レス) @page25 id: 8c6a1b2baa (このIDを非表示/違反報告)
サナ(プロフ) - 一気読みしちゃいました!大っっ好きです!!!! (2022年12月8日 23時) (レス) @page25 id: 922dba79c8 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬 - この作品好きすぎてリピ3回してます!続きが楽しみです!お忙しいと思いますが、続き、待っています! (2022年5月22日 17時) (レス) @page25 id: 241a9407b0 (このIDを非表示/違反報告)
EY - 更新頑張ってください!まってます! (2022年2月13日 20時) (レス) @page25 id: 35d44de055 (このIDを非表示/違反報告)
mafumafu3017(プロフ) - 更新ありがとうございます!久原くんと石川くんが可愛すぎて!ほんとありがとうございます! (2022年1月3日 12時) (レス) @page21 id: 929ea4516c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:松野 | 作成日時:2020年6月5日 0時