#14 ページ27
▽
Side Aoyagi.
これまでの試合の動画を見返せば、絶対目に止まるのは西田有志のプレーだ。
爆発的なサーブ、乱れない空中姿勢からの相手を吹っ飛ばすスパイク。
無名の選手が、唯一無二の選手に成長してきている。
そんな選手が、私を...
「青ちゃん、さっきからその格好で固まってるけど」
休憩中に声をかけてきたのは清水さんだった。
膝の怪我から約9ヶ月。
今は、スパイク練習でジャンプ力を取り戻すトレーニングをしている。
恐れ多くも私も手伝わせてもらっている。
青「すみません、ぼーっとしてました」
福「西田な、西田見とったんやな」
青「おいおっさん」
左右を清水さん、福澤さんにとられる。
福「お友達から始めましょうって、
清「あの様子じゃ、前向きにとらえとったな笑」
有志からは
西「絶対振り向かせたる！」
と宣戦布告された。
青「知らない！忘れた！」
福「よしよし、Aの相手はちゃーんとパパが見定めてやるからなぁ」
清「いつからパパになってんねん笑」
自分の娘の予行練習だそうだ。
12月のある日、バレーボール協会からメールが来た。
"若手アナリスト育成プログラム"
世界選手権が終わって、少しだけ東京に滞在した理由はこの講座を受ける為だった。
私の分析はまだ一人前じゃない。
中垣内監督は私に期待して、このプログラムを受けてみないかと提案してくれた。
青「...海外、研修」
プログラムの一環として、他国のクラブへの短期間の派遣があるそうだ。
久「A！ボール！」
青「ごめん！」
今は、目の前に集中。
天皇杯準決勝、東レ戦なのだから。
サブアリーナでの練習を終えて、トイレに行ってると
「おっと」
青「あ、すみません」
人とぶつかりそうになって見上げると、
藤井さんだった。
青「このタイミングで会いたくなかった...」
藤「この前はやってくれたよね」
笑顔が怖い。
藤井さん攻略作戦の事だ。
でも正直、もうあの手は使えない。
藤井さんも分かっている。
藤「セッター内で、パンサーズとの試合は青柳Aとの戦いでもあるって言われてるよ」
青「まさか、うちのセッターは臣さんですよははは」
藤「その臣さんが認める参謀でしょ」
そう笑って歩み寄ってくる。
私は思わず後ずさり、背中が壁に当たった。
藤井さんが壁に右手をついて、身動きが取れない私の顔を覗き込んだ。
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松野(プロフ) - s_yumeさん» うわぁ分かってくれる方いて嬉しいです！結構前なんで（笑）唐突な告白ありがとうございます！ (2020年4月13日 20時) (
レス) id: 4c9b05278b (このIDを非表示/違反報告)
s_yume - 酷いいたずらされてる！ひこさんのやつですね！？作者様好きです←唐突な告白 これからも頑張って下さい！ (2020年4月13日 17時) (レス) id: b6e7e349fb (このIDを非表示/違反報告)
松野(プロフ) - あさちゃんさん» ありがとうございます！ (2020年4月12日 15時) (レス) id: 4c9b05278b (このIDを非表示/違反報告)
あさちゃん(プロフ) - 今作もとても面白いです！楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年4月10日 22時) (レス) id: f598d558dd (このIDを非表示/違反報告)
松野(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます！妄想が突っ走っちゃうので読みにくくならないようにと頑張ってます、、、笑 (2020年4月8日 17時) (レス) id: 4c9b05278b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：松野 | 作成日時：2020年3月25日 0時
