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#34 ページ35



「何これ」

石「クリスマスプレゼント。Aさんのこと話したらチームメイトが一緒に選んでくれて」

箱を開けると小さなリングピアスが並んでいた。
青学の皆んなに貰ったものと少し似ていて、違うとすれば祐希からのは金色に光っていた。

祐希の手が私の髪をすくった。

石「まぁ、なんか既に新しいのが付いてるとは思わなかったんですけどね」

「これは青学の皆んながくれて。ピアスだったらいつも付けておけるからって」

石「......なんだ」

彼はキョトンとしてそう呟く。
なんだって、なんだろう。

でも、すごく嬉しい。すごく可愛い。

「ありがとう。大事に付けるよ」

石「いや、でも大学の人に貰ったものもあるし、たまにでいいから」

「じゃあ片方ずつ付ける。変、かな」

そう尋ねると、だんだん嬉しそうに笑って頷いた。

石「じゃあ片方は俺が貰うね」

「え"」

石「ここに付けとく」

そう言って、自分が肌身離さず付けていたネックレスに金色のピアスを通した。
外れない?と聞くと、大丈夫でしょと言った。

「私、何も用意してない...」

石「......俺があげたピアスつけてくれてるだけで充分」

「そういう訳には」

石「じゃあ次のクリスマス。次の誕生日も、クリスマスもAさんが一緒に過ごしてくれるっていう約束がクリスマスプレゼント」

「欲しがらないなんて、大人だね十九歳」

石「ほんと分かってないよね二十歳」

結局からかわれたままだった。

晩ご飯の相談をすると日本食をリクエストされる。
近くに日本食が食べれる店なんてない。

石「作ってよ」

「試合後の私が?」

そこにイタリアンの店があると言うと、えーと項垂れる。

石「米もあるし、冷蔵庫に食材入ってるのも見た。日本の調味料も」

本当に目敏い。

「......手伝うなら、いいよ」

石「手伝いまーす」

結局負けて、そんなに大層なものは作れなかったけど、アスリートである身として栄養バランスに関しては二人で話しながら作った。
サラダにトマトを入れる入れないで一番揉めた。

栄養士に送るからと、食卓と一緒に私まで写真に写す祐希。

「私はいらないでしょ」

石「俺がこんなの作れるわけないって分かってるから、誰が作ったかっていう証明。Aさんなら安心してもらえるでしょ」

「そうかなぁ」

私の拙い料理スキルまでもが祐希のスタッフに証明されてしまうのか。

石「米があるのいいね」

「米は大事。最初にオランダの食が不安で送ってもらったの。そういえば食事とかどうしてるの?」

石「サポートしてくれる人が作ってくれたり...」


.

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夏実(プロフ) - 実在する人物を題材としているのでオリジナルフラグを外しましょう (2019年11月10日 4時) (レス) id: caffb068cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松野 | 作成日時:2019年11月10日 2時

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