【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

十一ノ怪−法池−(弐) ページ39

ｼﾞｨｯ




「イツキ？どうしたの？そんな芦屋くんとモジャくんを見て」




芦「あ！安倍さんも撫でたいんですか？」




安「ちげーよ。じゃなくてお前、毛玉(そいつ)に触っても何ともねぇのかよ」




「そういえば！」




芦「あれ？本当だ！？具合悪くなんない！」




安「悪くねぇなら別にいいが」




コ「そうだわァ。シズクとナツキとイツキに立法様から伝言を預かっているのよォ」




「立法から？」




シ「お兄ちゃんから伝言ってなんですか？」




コ「シズクにはァ、『たまにはいもり池まで会いに来ておくれ･･･寂しい』って言ってたわよォ」




コ「ナツキにはァ、『少し話がある帰る前に残って欲しい』って」




話･･････？




コ「それとイツキへの伝言はねェ、『その新しい奉公人を物怪庵の奉公人に認めるかは私が決める。これは法律(ルール)だ』」




安「！？」




コ「『今すぐそいつを連れて私の前に来い』ですってェ」




安「はあ！？なんだよそれ！！“奉公人(バイト)の決定権は主にある”って法律(ルール)を作ったのは立法だろ！」




コ「私に文句を言われてもねェ･･･」




安「立法のヤツ、何でまた突然「自分が決める」なんて言い出したんだか･･･」




コ「あなた、奉公人雇ったこと立法様に言ってなかったでしょォ。ちょっと拗ねてたわよォ」




安「･･･ッ！それでか」




芦「あのー、その立法様って何者なんですか？」




あ、そっか




芦屋くんに立法のこと話してなかったっけ




シ「芦屋、立法様(お兄ちゃん)を知らんの！？」




シズクが驚くのも無理ないか




立法は隠世じゃ知ってて当たり前だもんね




安「立法は言うなれば俺の上司だ」




「隠世社会を統制している3人の権力者の一人だよ」




あんな人が隠世(ここ)を統制してるとか信じられないけど･･･




コ「立法様の他には司法様・行政様って御方がいるのよォ」




行政･･･




あの人は好きになれないな




あっちも私のことよく思ってないと思うからいいけど･･･





コ「立法様って御方はねェ、隠世の法律を作る権力を持っているのよォ」




安「その法律(ルール)を破ったりすると罰が下されるんだ」




そういえば罰ってどんな罰なんだろう




想像つかないな

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