【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

八ノ怪−亀薬−(弐) ページ30

「あ、そうだ。ねぇコウラいつもの薬買いに来たんだけど･･･」




コ「そろそろ来る頃だと思っていたよォ」




コ「でもその前にィ」




芦「！？」




安「うわっ、なんだよ！」




コ「最近触ってなかったからァ」




これはいつ見ても慣れないな〜




いつものことなのにヤキモチ妬いてたらもたないよね




コ「相変わらずいい香りがするわねェ」




コ「いつ見ても惚れ惚れする体だねェ」




安「触んなっ！放せ！」




芦「(えぇーーーー何このピンクな展開！！？)」



コ「とくにこの目ェ。この目はトクベツよォ 私が知ってる中でも一級品」




コ「この目があれば最高級品の良薬が作れるわァ」




安「知るかっ、この薬オタク！！」




「ふふふ、芦屋くんびっくりしたでしょ？」




芦「あの神山さん、これは一体･･･」




「コウラはねイツキが言ったように薬オタクでね、薬が大好きなの。だからここに来たらだいたいこんな感じだよ」




コ「ナツキはァ、笑顔がかわいいわァ。ナツキは全てが良いけどとくにこの唇
ふっくらしてていいわァ」




そう言ってコウラは私に顔を近づけた




でもこんな近くでコウラを見たことなかったけどほんとに肌きれいだよなー




羨ましい･･･




ｸﾞｲｯ




「きゃっ！」




安「おい、やめろ」




私はイツキに腕を引っ張られた




コ「あらァ？そう･･･そういうことなのねェ」




これってコウラにバレた？




コ「お幸せにねェ」




やっぱり！！！




コ「ところでこの子は何方様ァ？」




芦「あ･･･オレは芦屋･･･です」




「この前、雇った新しい奉公人だよ」




コ「あらァそうなのォ」




コ「これはご挨拶もせずに･･･大変ご無礼致しました」




コ「私は亀薬堂の主でコウラと申します」




シ「私はここの奉公人のシズクじゃ」




コ「以後お見知りおきを」




そう言って2人はお辞儀をした




芦「あっ、ハイこちらこそ。よろしくお願いします」




スッ




コウラが芦屋くんの顔に手を伸ばす




あ、これは･･･




コ「芦屋くんは耳がイイわねェ。両耳セットで私に売らないィ？」




あははは




コウラも見境ないなー




「こらこら。コウラ、芦屋くんで遊ばないの。」




安「コウラ！遊んでねぇで薬出してくれ！」




あ、そうだった




目的忘れてた




コ「そうだったァ。言うのを忘れてたわァ」




コ「あの薬、今はないのよォ」




え･･･？

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