【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

十ノ怪−威光−(参) ページ37

シズクが止めるも怒りが収まらない様子のイツキ




イツキがカピバラを見つける




安「おい、お前の横にいる妖怪(やつ)は誰だ？まさかまた何かやらかしたんじゃ･･･」




芦「してません！むしろオレは被害者！」




「イツキ！そんなことより、こっちのほうが先だよ！！」




安「そいつはこの間の･･･」




「雪菜、どう？」




雪「扉にあたったときに木の破片が刺さったんだと思う。あとは打撲かな」




雪「そこまで傷は深くなさそうだから安心していいと思う。でも、ちゃんとコウラさんたちに診せたほうがいいよ」




「ありがと。いきなり呼んでごめんね」




雪「じゃあ、またね〜」




早くコウラのとこに連れて行かないと(安「黙れ迷子！！」




いつまで喧嘩してるの、あの2人は･･･




カピバラ「あ、あんたが物怪庵の主か･･･」





カピバラ「噂の二代目主」




噂の二代目主･･･




前に聞いたことがある




物怪庵主になるために一代目(アオイ)を殺した･･･




イツキがそんな事するはずないのに･･･




でも妖怪たちはイツキがどんな人間なのか知らないからしょうがないんだろうけど




それでもそんな噂が流れるのはな･･･




安「巷でどんな噂が広まってるかは存じませんが、今は俺が物怪庵の主です」




イツキ･･･




安「なので、うちの奉公人(バイト)が関わっている以上は見過ごすわけにはいかないんですよ。流血沙汰のようですし、上(・)に報告しないと」




安「この状況、どうみても法律違反(ルールいはん)ですからね」




イツキの言葉を聞き、カピバラは逃げるように去っていった




シ「芦屋！亀薬堂へ急いで戻ろ！まずはその子の治療が先じゃ！」




芦「シズクちゃん･･･。うん」





〜その頃のコウラ〜




コ「遅いわねぇ、あの子達ィ。ナツキたち、まだ見つからないのかしらァ。大丈夫かしらァ」




ﾌﾖｯ




ﾌﾖﾌﾖ




ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ




コ「あらァ？オタマ回線」




コ「〈もしもしィ〉」




オ(ﾌﾟﾙｯ




コ「〈どちら様ァ？〉」




？「〈やぁ、コウラ。私だよ〉」

十ノ怪−威光−(肆)/十一ノ怪−法池−(壱)→←十ノ怪−威光−(弐)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す