少女の存在証明13 ページ33
島「というか大体、ここは俺が造った空間なんだからな。俺最初っからいたのに親子揃って無視しやがって……」
島崎藤村。父の幼馴染であり、私の母の兄……つまりは叔父にあたる人物。目の下にある濃いくまが特徴的な人だ。
徳「いたっけ?」
『わかんない』
島「お前ら……」
彼の眉間に皺がよる。
徳「ほらほら駄目だよはーくん、眉間に皺をよせちゃ。とれなくなっちゃう」
島「誰のせいだと……あと、はーくんはやめろ……まあ、取り敢えずだな、俺達も暫く此方に滞在することになるからよろしくな」
『………』
徳「どうした?何か心配なことでもあったか?」
『いや……今私ちょっと怪しまれてて……』
島「なんでまたそんなことに」
『お父さん達と同じ職種で、頭の回転が早い人みたい。あと、私の雰囲気とかから感じ取ったのかな?』
徳「あー、成程大丈夫だ。そこらへんは上手くやるから。」
『その人達に父は音信不通で行方不明って言っちゃったよ?』
島「そのために俺達は錦都人と松村識という偽名と身分があるから大丈夫だ。」
徳「設定ガバガバだけどな。」
島「そういうメタいことは言うなよ……」
徳「しょうがない。だって滅多に使わないからな」
『それでいいのか公安』
思わず口に出てしまった
徳「ま、ぼ…俺達の所属してるところは一寸特殊だからな。」
島「うんうん、警察庁所属の筈なのに、実質的な上は内務省異能特務課だし」
徳「市井に知られちゃいけない点では特務課も公安も一緒だけど、ぼ…俺達の役職は特に知られていない。」
島「同じ公安でも知ってる奴は知ってるし、知らない奴は知らない。それが我々警察庁警備局異能犯罪対策課だからな。」
徳「いやー、にしてもぼ…俺達の組織も人数増えたな。」
島「かれこれ20年近くいるからそう感じるのは当たり前だ。」
『あのさ、そろそろ帰っていい?流石に今家に人がいるから長居できないの。』
徳「あー、そうだな」
島「じゃあまた後でな。あ、ここの出口あっちだからな」
二人共にこやかに微笑んでいる。その顔は少年と言っても差し支えなさそうである。そしていつも二人に会うときに思うことがある。
『(安室さんとも一回りくらい歳が離れてるのに、なんで安室さんよりも若く見えるんだろ)』
そんなことを考えつつ、この異能空間の出口に向かうのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 298人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イアデビル(プロフ) - めっちゃ面白いです更新待ってます頑張ってください！！ (2020年4月20日 14時) (
レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 雨咲 水葉さん» わわっ!マジですか……急いで書いたからかなぁ……すぐ訂正しますね! (2019年8月16日 0時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
雨咲 水葉(プロフ) - 突然すみません、最新話の最後のあたりの誤字に気になってしまって....。その辺り、夢主男装してるはずなのに記載されているものは女装になってしまってますよ。 (2019年8月16日 0時) (レス) id: c9fa56c96c (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 真昼ノ夜さん» はわわっ!ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。期待にそえるよう、これからも精進していきます! (2019年6月11日 19時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
真昼ノ夜 - この小説めちゃくちゃ大好きです！ヘ(≧▽≦ヘ)♪これからも応援してます！！ (2019年6月11日 18時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月兎 | 作成日時：2019年5月19日 17時
