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少女の存在証明7 ページ15

安「なら、僕が車で送りましょうか?」

 安室さんがそんな提案をしてきた。

安「僕のシフトも丁度終わったので、僕が家の前まで送ればいいかと。」

園「いい案ね!流石安室さん。お願いします。」

安「はい!了解しました。」

『いや私の意見聞いてくださいよ。何勝手に進めてるんですか。』

園「いいじゃない、いいじゃない」

『…………わかったよ。』

 はぁと溜め息をついて答える。

安「それじゃあAさん、親御さんにそのように連絡してください。」

『その必要はないです。』

コ「え?なんで?」

 コナン君が不思議そうに聞く。

『私は一人暮らしですし、それに__親はいませんから。』

 皆、目を見開いていた。

『正確に言うと、母は私が幼いときに死にましたし、父は(仕事の都合上)音信不通で行方不明なので。』

コ「………寂しくないの?お姉さん。」

『別に。それぐらいでくよくよしてられない。私には、しなしといけないことがあるし、もう慣れた。』

 皆の顔は罪悪感で押し潰されそうになっていた。

『気にしてないので安心してください。早く帰りましょ。安室さん』

 荷物をとってポアロを出る。その後を安室さんが慌ててついてくる。

 近くの駐車場について安室さんの車だという白のマツダRX−7に乗る。

安「家の住所を教えてもらっても?」

『米花町__の____です。』

安「わかりました」

 エンジンの程よい振動が伝わる。私は助手席の窓から流れる夜景をじっと見ていた。全く違う街なのに、ここの夜景は横浜の夜景と似ていた。

『ねぇ、安室さん』

安「なんですか?」

『私、夜景が好きなんです。』

 あの夜景に感化されたのか、普段口にしないことを独白するかのように言っていた。

『まだ母が生きていた頃、いいものを見せてあげると言われて見せてくれたのが横浜の夜景でした。』

 その時の母の無邪気な笑顔。それは未だに忘れられない。

『すごくキレイでしょって、子供みたいに母は笑うんです。父も行方不明になる前、同じように夜景を見せてくれたんです。』

 あの人(織田作)も同じように夜景を見せてくれた。その時間は、私は天使ではなく、少女でいられた。

安「僕も好きですよ夜景。」

 安室さんがそう言った。

安「あまり変わりはしないけど、それこそが、今日一日を皆が平穏に過ごせたという証明みたいで。」

 その安室さんの台詞はきっと本心なのだろうと思った。

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イアデビル(プロフ) - めっちゃ面白いです更新待ってます頑張ってください!! (2020年4月20日 14時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 雨咲 水葉さん» わわっ!マジですか……急いで書いたからかなぁ……すぐ訂正しますね! (2019年8月16日 0時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
雨咲 水葉(プロフ) - 突然すみません、最新話の最後のあたりの誤字に気になってしまって....。その辺り、夢主男装してるはずなのに記載されているものは女装になってしまってますよ。 (2019年8月16日 0時) (レス) id: c9fa56c96c (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 真昼ノ夜さん» はわわっ!ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。期待にそえるよう、これからも精進していきます! (2019年6月11日 19時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
真昼ノ夜 - この小説めちゃくちゃ大好きです!ヘ(≧▽≦ヘ)♪これからも応援してます!! (2019年6月11日 18時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月兎 | 作成日時:2019年5月19日 17時

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