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存在証明、その間。安室side3 ページ28

信じられないと言わんばかりの表情だった。何かを懐かしむような、何かを悲しんでいるかのような。そんな表情だった。

歩「どうしたの?お姉さん」

 歩美ちゃんが不思議そうに声をかける。

『大丈夫よ。ただ、似てるなって思っただけだから。』

 彼女は取り繕うように微笑んで見せた。

『一度死んだはずの死人が蘇った気分だ。』

 彼女が小さく、力無くそう呟いたのを僕は聞き逃さなかった。一体、誰と重ねているのだろうか。

 自己紹介をし、色んなことを喋る。哀ちゃんは先程の会話でAさんを警戒した。当の警戒されている本人はやっちゃったな〜みたいな顔をしているので本題を切り出すことにした。

「へーそうなんですか。そういえばAさん、僕は昨日の色々で貴方に興味を持ったので、色々聞かせてもらっても?」

 そう言えば女子高校生である二人や歩美ちゃんは反応するわけで……

園「安室さん!それは、Aのことが気になるってことですか??」

「ええ、まぁいつかは彼女になってくれないかなと」

 彼女は遠い目をしていた。

歩「ええーっ、お姉さん安室さんと付き合うの?」

『ナイナイナイナイ。絶っっっ対に無い。』

 即座に否定された。まあ、彼女がはい、そうですなんて言うはずがない。それどころかさっきから干乾びた蚯蚓を見るかのような目で見られてしまっている。

「貴方のことを知りたいんです。お願いできませんか?」

 少し困ったように眉を下げる。相変わらず蘭さんや園子さんはキャーキャーと騒いでいる。

『わかりました、別に質問くらいならどうぞ。……でも、普通に質問に答えるだけなら面白くない、質問の答えは言いません。代わりにヒントを与えるので、推理して当ててください。……探偵なら、できますよね?』

「わかりました」

 了承はしてくれた。でも、やっぱり簡単には教えてくれないようだった。

コ「それって僕も参加していい?」

『別にいいよ。君達も参加する?』

 彼女はそう言って羨ましそうに見ていた子供達に聞くと、元気良くはい!という返事が来た。

「そうですね……では、まず1つ目、以前は何処に住んでいましたか?」

『ここからわりと近い所です。大きな港が近くにあって…大きな観覧車が有名な所です。』

安「……横浜ですか?」

『ご名答。そのとうりです』

 取り敢えず、1つ目は公安の資料と一緒だった。

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イアデビル(プロフ) - めっちゃ面白いです更新待ってます頑張ってください!! (2020年4月20日 14時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 雨咲 水葉さん» わわっ!マジですか……急いで書いたからかなぁ……すぐ訂正しますね! (2019年8月16日 0時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
雨咲 水葉(プロフ) - 突然すみません、最新話の最後のあたりの誤字に気になってしまって....。その辺り、夢主男装してるはずなのに記載されているものは女装になってしまってますよ。 (2019年8月16日 0時) (レス) id: c9fa56c96c (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 真昼ノ夜さん» はわわっ!ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。期待にそえるよう、これからも精進していきます! (2019年6月11日 19時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
真昼ノ夜 - この小説めちゃくちゃ大好きです!ヘ(≧▽≦ヘ)♪これからも応援してます!! (2019年6月11日 18時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月兎 | 作成日時:2019年5月19日 17時

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