少女の存在証明9 ページ17
淡い光から解放されると、目の前にあったのは大きな観覧車だった。
『でか……しかも2つ?』
初めて横浜の観覧車よりも凄い観覧車を見れて感動していた。
『にしたって、何でこんなにサイレンの音とかがうるさ……っっっ?!』
とてつもなく大きい音と共に観覧車の片方のフレームが外れ、ゴロゴロと転がりだした。
『は?!いや、何か起こって……って、サッカーボール?いや、でっか。』
突然現れた巨大すぎるサッカーボールに阻まれて、少し減速したらしい。でも、完全には止まらなかった。
『どうする?いっそのこと汚れっちまった悲しみにを使う?でも不自然……』
そんな事を考えていると、横を重機が走り去って行った。
『!?』
一瞬、中にいる人が見えた。何かに喰らいつこうとする獣のような目。一瞬で理解した。今回、私が助けないといけない人物はこの人だと。急いで観覧車を汚れちまった悲しみにで止めて、重機の扉を無理矢理開ける。危険?命知らず?馬鹿?……そんなこと関係ない。私はもう二度と、目の前で誰かを失いたくない。
『っっ!何してるの!』
?「何って、観覧車の中にいる子供達を助けるために…」
『そのために何で自分が犠牲になろうとしてるんですか!早く此処から離れてください!』
?「嫌よ!せっかく見つけた私の大切な人達を助けたい!」
『それなら、尚更……生きていないと駄目じゃないですか。』
ぐいっと中にいた女性の腕を引っ張ってクルマから出す。
?「⁉何をしてッ!」
『観覧車はもう大丈夫です。安心してください。』
止まっている観覧車を見て、彼女は信じられないという顔をする。
?「わかった……でも、何で私を…」
『目の前で誰かを助けようとしてる人を見捨てるほど、私は腐ってない!』
?「!」
『来て』
有無を言わさず彼女を連れて水族館を後にする。細雪を使ったから、周りからはバレていないはずだ。怪我をしているところの応急処置をして八雲に連絡する。彼女は自らのことをキュラソーだと名乗った。
キ「ねぇ、貴方は私の事をどうするつもり?それに、貴方は一体何者なの?」
『あー、そこらへんはもう少ししたら詳しく話すので、今は静かにしてもらえますか?』
その答え方に警戒心を見せる彼女。
『……大丈夫ですよ。この状況じゃあまだ詳しく言えませんが、少なくとも私は貴方の敵じゃない。』
それに少しだけホッとする彼女。
『あっ、そろそろだ。』
私達はまた、淡い光に包まれた。
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イアデビル(プロフ) - めっちゃ面白いです更新待ってます頑張ってください!! (2020年4月20日 14時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 雨咲 水葉さん» わわっ!マジですか……急いで書いたからかなぁ……すぐ訂正しますね! (2019年8月16日 0時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
雨咲 水葉(プロフ) - 突然すみません、最新話の最後のあたりの誤字に気になってしまって....。その辺り、夢主男装してるはずなのに記載されているものは女装になってしまってますよ。 (2019年8月16日 0時) (レス) id: c9fa56c96c (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 真昼ノ夜さん» はわわっ!ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。期待にそえるよう、これからも精進していきます! (2019年6月11日 19時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
真昼ノ夜 - この小説めちゃくちゃ大好きです!ヘ(≧▽≦ヘ)♪これからも応援してます!! (2019年6月11日 18時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月兎 | 作成日時:2019年5月19日 17時