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「どうしてあの時、
俺に血を飲ませようって思ったんですか？」
もはや当たり前のように鉄剤を飲んでいる彼を
ぼーっと眺めながら、俺は彼にそう問うた。
ab「だってめめ、
苦しそうだったんだもん」
彼は錠剤を飲み干して、
今度は冷蔵庫から作り置きのほうれん草の胡麻和えを取り出しながら言った。
ab「本当は、
俺に話してくれた時点で
結構限界だったんでしょう？」
料理を皿に盛り付けていく手元はすっかり手慣れている。
「…怖くなかったの？」
あの時、自分のり性はほとんど崩壊していて、
きっと獲物を捉える獣みたいな目をしていたと思う。
それに、
今でこそ見慣れたあの吸血鬼特有の鋭い歯を目の当たりにして、
恐怖を感じなかったはずがない。
ab「怖かったよ、もちろん。
…でも、
このまま血をあげないでいたら、
めめが本当の吸血鬼になっちゃいそうで。
その方が、ずっと怖かったし、
嫌だった。」
目の前にトースターで焼かれた食パンと
付け合せのバターやジャム、
それに不釣り合いなほうれん草の胡麻和えが置かれる。
彼はようやく腰を落ち着けて、
湯気の立つ珈琲を啜った。
昨日、
しばらくお預けを食らっていたとはいえ、
「ちょっと待ってて」
という彼から、半ば強引に血を吸ってしまったことを後悔する。
向かい合った彼の首筋に残る傷跡をぼーっと眺めた。
ab「…今日はもうだめだよ？」
「わかってる」
そう答えながら、
自分の目の前の小皿を阿部ちゃんに押し付けた。
ab「え、いらないの？」
「…昨日、もらいすぎた」
自分の体調がすこぶる良いことが、
何よりの証拠だ。
ab「自覚あるんだ？」
彼はそう言って自分の首筋を撫でながら
いたずらっぽく笑ってみせた。
「今日、レバー買ってきます」
ab「今日もうちに来るつもりなの？」
「だって、」
現場で彼が貧血で倒れたのは、
もう一度や二度ではない。
吸血した直後ならなおさらだ。
阿部ちゃんから血をもらっている以上、
彼が普通に生活できるようにサポートくらいさせて欲しい。
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haryu(プロフ) - パスワードにつきましては、調べればすぐに出てくる簡単なものになりますのであえて明言はしないつもりです…どうしてもの場合は、この界隈で気を付けていることをメッセージ等で教えていただけましたらお伝えするかもですが、とっても簡単なので調べてみてくださいね (2021年7月27日 21時) (
レス) id: 4773123c33 (このIDを非表示/違反報告)
maeson(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいております☆PWの件でメッセージを送りましたので、確認していた抱けると嬉しいです。よろしくお願いします。 (2021年7月16日 0時) (レス) id: fb509ff87f (このIDを非表示/違反報告)
るあ - すみません（汗）1つ聞きたいのですが、haryu様がパスワードを掛けている作品のパスワードが分からないので答えてもしくはヒントを頂きたいです (2021年7月13日 21時) (レス) id: 6c3c1d460c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haryu
| 作成日時：2021年1月2日 22時
