#154！ ページ5
依千花side
矢巾「…ていうのは、まあ、建前だ。」
？その先の言葉が気になって、2人の方を見た。
すると、矢巾君が京谷君の胸ぐらを掴み、後ろのドアに京谷君の背中を叩きつけた。
そして、
矢巾「先輩の晴れ舞台に泥塗ったら、絶対に許さねえからな」
そう言った。
ベンチに立つ残りの2年も私も、その言葉を聞いて拳を握った。
それもとても強く。
私たちの心にそれくらい強く響いた。
京谷「…お前、もっとチャラい奴だと思ってた。」
矢巾「それで間違ってねえよ。
チャラくたって先輩は尊敬すんだよ。」
先輩を尊敬するかはチャラいとか関係ない。
私も先輩のことは尊敬していた。
必死に練習する背中を見ていたから。
矢巾「………コートに居る以上、得点も失点もチームのものだろ。
頼むから力かしてくれよ。」
うん。
きっともう大丈夫だ。
貴「監督。京谷君を戻してもらえますか？」
入畑「そうだな。」
田中君のスパイクが決まって、ラリーが終わる。
そのタイミングで選手交代。
試合再開。
サーブは綺麗にあがり、及川さんのもとに。
そして
及川「狂犬ちゃん。」
入っていきなりトスが上がる。
トスが上がった京谷君の方は、恐らく今日初めて見る“緊迫”
そんな表情を浮かべながらも、横から切り込んで上がったボールを打ち切った。
大地兄が反応するも大きく弾いた。
矢巾「おおっしゃああああ！！」
コート内にいる選手たちも感嘆の色をみせている。
青城「オェーイ‼」
円陣を組んだ選手達、またポジションに戻ろうとしたところで、
及川「よく打った。」
及川さんが一言声をかけた。
選手、監督、コーチ。
青城側の人間は京谷君の反応を黙って見守る。
京谷「…うす。」
青城の歯車が噛み合った音が聞こえた気がした。
及川さんは本当に凄い。
そして怖い。
小学校の時はセッターだったけど、京谷君のような選手がいて、あんな風なプレーはきっとできない。
改めて及川徹という選手の凄さを実感した時間だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 150人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月夜の葉桜(プロフ) - ASUKAさん» ありがとうこざいます！最後まで楽しんでいただけますように頑張らせていただきます！ (2019年10月10日 23時) (
レス) id: f1de5a9336 (このIDを非表示/違反報告)
ASUKA - めっちゃ面白いです！！更新、頑張って下さいね！応援してます！！ (2019年10月6日 19時) (レス) id: 2aeb894d27 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の葉桜(プロフ) - 燐華さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年5月19日 21時) (レス) id: f1de5a9336 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2019年5月19日 20時) (レス) id: 7838562921 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の葉桜(プロフ) - さちさん» ありがとうございます！ (2019年2月21日 16時) (レス) id: f1de5a9336 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
