Moon〜月ノアカリ〜

4日目　　曇天（ちょっとグロいかもです。閲覧注意） ページ9

あの後何時間も話し合った結果、やっぱりジョーカーを探すことにした。
だって、ジョーカーいないと寂しいしね。

外に出ると、今まで晴れていたのに分厚い雲がどんより太陽を覆っていた。

「…さむっ」

何か嫌な予感がしたけど、気にしないことにして分散して探すことになった。

「シゲー？」

流石に街中でジョーカーとは呼べないから、慣れないけどシゲって呼ぶことにした。
すれ違う人は、怪訝そうな顔をしてこっちをちらっと見るが気にしない。
それよりもジョーカーの方が大切だ。

探して1時間ぐらいたったころ、皆で集まった。

「シゲ、居た？」
「ううん、いない」
「こっちも」
「はぁー、ホントどこ行っちゃったんだろう…」

キングが溜息交じりに呟いた途端、皆のケータイが鳴り始めた。

「メール…？」
「って、ジョーカーからじゃん！！」

急いで見ると、そこには明らかにジョーカーからではないメール。
器械ならではの無機質な文字が散らばっていた。

『NEWS諸君へ
加藤シゲアキは今こちらの手にいる。
返してほしければ、今すぐ持っている情報を全てよこせ。
時間は次の日の１２時まで。
それを過ぎれば加藤シゲアキの命はない。
では、健闘を祈る。
　 C』

そして画像が添付してあった。
そこには、殴られてぐったりしているジョーカーが写っていた。
しかも脇腹からは撃たれたのか、血がべっとりとついていた。

「何だよ…これ…」
「『C』って…？」

愕然とした。
まさか、ジョーカーがさらわれているなんて。
しかも責任感が強いジョーカーはきっと情報は死んでも吐かないだろう。

「やばい…早く助けなきゃ！！」
「うん、取りあえず俺は画像から場所特定してみる！」
「俺、もう少し探すわ。」

そう言って皆で手分けして探すことにした。



早く…早くジョーカーを助けなきゃ！！

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