6日目 六日月 ページ12
シゲが無事退院して、今俺達は病院の前にいた。
「ジョーカー…」
「俺…ホントに戻ってもいいの…？」
シゲは皆の顔を不安そうに見た。
その様子に俺は思わず吹き出してしまった。
「あっ、ちょ俺真剣に悩んでんだけど！笑うなよ、エース！」
「ふふっ、ごめんごめん。でも…」
そこまで言うと、代わりにジャックが答えてくれた。
「当たり前なこと聞くなよ」
そう言ったのを聞くと、ジョーカーは目に涙を浮かべながらありがとう、とお礼を言った。
「やっと、やっと4人そろったな。」
「おう、」
それから4人肩を並べて館へ帰った。
久しぶりに4人でご飯を食べて、作戦を練って…
普段通りの時間を過ごした。
それからみんなは各自自分の部屋に戻って寝床についた。
でも俺はなかなか夢の中に入ることができなくて特に用はなかったがベランダに出た。
でもそこには先客がいた。
「よぉ、エースじゃん」
「ジャック…」
そこにはジャックが座って酒を飲んでいた。
「ジャックじゃなくて昔みたいにユウヤって呼んでよ」
「なに、ジャック。酔ってんの？」
「だからユウヤだって」
機嫌を損ねるとジャックは少し面倒臭い。
「分かったよ、ユウヤ」
「んふふ、それでいいの。タカヒサ」
昔みたいにって言っても記憶があやふやだから正直あまり思い出せないのだが。
それでもジャックが喜ぶなら今だけでも呼んでやろうという気になった。
「ねぇ、タカヒサ。俺らってなんでこんなことしてんの？」
「…」
そう尋ねるユウヤの横顔は月に照らされて、とても可憐だった。
「タカヒサ…」
俺の名前を呼びながらユウヤは静かに夢の中に入って行った。
スー、スーと寝息をたてながら寝ているユウヤは一粒、涙を流した。
「はぁっ…まったく。」
そう呟きながらユウヤを抱えて部屋に寝かせた。
今日見た月はまだ細かったなぁとふと思い出した。
はやく満月になってほしい。
―――……・・・・
館の1つの部屋はいつまでも電気が点いていた。
そして、一つ、ユラユラといつまでも揺れていた影はある瞬間を機に、静かに動きを止めた。
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ゆーこ - 面白い！！笑 ガンバ・ω・ (2016年4月30日 17時) (
レス) id: 9179d43836 (このIDを非表示/違反報告)
甘桜(プロフ) - ぴとで☆さん» 返信遅れてごめんなさい！！ありがとうございます！これからも更新が遅くなってしまうかもしれませんが、よろしくお願いしますm(_ _)m (2016年1月4日 11時) (レス) id: bf8fe169ff (このIDを非表示/違反報告)
ぴとで☆ - 面白いです！シゲが好きなのでこのお話大好きです^o^ 更新待ってます！無理しないで頑張ってください(*^◯^*) (2015年6月27日 23時) (レス) id: 16744bdbf8 (このIDを非表示/違反報告)
甘桜(プロフ) - 五関 柊華さん» コメントありがとうございます！！更新できるだけ頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2015年2月23日 16時) (レス) id: bbd6f2d372 (このIDを非表示/違反報告)
五関 柊華(プロフ) - 凄く面白いです！続きが気になります！笑 更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年2月23日 0時) (レス) id: 82e82354b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘桜 | 作成日時：2014年2月2日 16時
