アブれ仲間 ページ19
「みんな、まずは仲間や近くにいる人と、パーティーを組んでみてくれ!」
GMは私に優しくないようですよ、皆さん。
ちょっと待って。今この場に居るのは私を含め45人。
ワンパーティー6人だから……つまり、7パーティー作って3人余り……
いや、ひょっとしたら6人パーティーを5個。5人パーティーを3個かも。
自慢じゃないが、もともと私は友達が多い方“だった”。
しかしこの状況は……どう考えたって、余り3人のうち1人は私じゃないか。
──私は気づいた。
1人、悶々と考えている間に、既に7個の6人パーティーが出来上がっていることに。
え、これってどうすれば良いの?もしかして、余ったから今回は参加出来ないとか?
それはないぜナイト様……。
私はキョロキョロと辺りを見渡した。私以外にアブれた人がいるはず。
『……ねえ、』
「ん? 君はさっきの……もしかして、アブれた?」
『アブれたって言わないで。恥ずかしい』
「気にするな。俺もアブれたんだ。アブれ仲間だな!」
『そんな仲間は嫌だなあ……』
私の呟きに、黒ずくめ少年(と言っても、私より年上そう)は肩を竦めて笑った。
そして何も言わず、パーティー参加申請を出してきた。
「パーティー、入るだろ?」
『うん! ありがとう』
私は礼を言い、参加ボタンを押す。
その時、見てしまった。
参加申請を出してきた少年の名が、【kirito】だということを。
『……ぅそ』
「ん? 何か言ったか?」
『ううん。よろしくね、キリト』
キリトは私だと気づいていないようだし、今は何も言わなくて良いや。
それに人違いかもしれない。キリトなんて、どこにでも居そうな名前じゃないか。
私は【Asuna】さん……アスナさんにペコリと頭を下げ、よろしくお願いしますとだけ声をかけた。
少しだけアスナさんの目が見開かれたような気がしたが、気のせいだろうか。
……ディアベルさんが何か言ってる。
聞こえない。聞いてる場合じゃない。
まさかキリトが……
こんなに華奢だったなんて!
私、勝手にゴツい人を想像してた。ごめんね、β時代のキリト。
私が1人考えていると、周りから「頑張ろうぜ!」「おー!」という声が聞こえてきた。
どうやら今日の会議は終わりらしい。
──嗚呼、どうしよう。作戦、何も聞いてなかった。
私は行く末が心配になり、1人肩を落とした。
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SHEI☆(プロフ) - こおりざとうさん» いえ…………僕のスマホのバグかもしれませんので。他の方は名前変換のことは何も書いていませんので、やはりバグかな?と、思っています。 (2018年1月12日 17時) (レス) id: 7a40cd812c (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - SHEI☆さん» それは失礼しました。現時点では原因がわかりませんが、色々と試してみようと思います。 (2018年1月12日 16時) (レス) id: f96c6ac768 (このIDを非表示/違反報告)
SHEI☆(プロフ) - すいません、何故か名前変換出来ていません…………(つд;*) (2018年1月11日 16時) (レス) id: 7a40cd812c (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - 見かけ倒しのジョージさん» コメントありがとうございます! 面白いと言っていただけるのは、すごく嬉しいです!! これからも頑張ります (2017年2月22日 20時) (レス) id: fb35e39608 (このIDを非表示/違反報告)
見かけ倒しのジョージ - 凄く面白いです!更新頑張って下さい!! (2017年2月22日 7時) (レス) id: 0ec802a08c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こおりざとう | 作成日時:2015年9月22日 22時