【文豪ストレイドッグス】シにたがり少女の生く(いく)末は

怒られ乍ら褒められる ページ17

探偵社に入社して、数日が経った。

正確には3日が経った。




私は毎日、国木田さんに怒られ乍ら褒められている。

え？意味がわからない？

大丈夫。今日も多分そろそろ……







「おいっ、A!!!」




あ、そうそう。私、気付けば国木田さんから名前で呼ばれてました。





『なぁーんですか、国木田さん。』


「なぁーんですか、じゃない！ またジサツをしようとしたみたいだな!!」


『おや、もう知られてましたか。』


「当然だ！ 電話がかかってきたからな。」


『いったい誰が……ああ、田中さんですか。』





国木田さんは黙って手帳を開く。





「田中さんからの電話はこうだ。

【おたくの女性社員さんが、公園でジサツをしようとしていたよ。初めは驚いたが、結果的には助かった。

その子がジサツしようと縄を括りつけた木は、少し腐っていてね。危ないから切ろうと思っていたんだが、なかなか時間がなくて……。

今回その子が木を折ってくれたおかげで、安全に暮らせるよ。ありがとう。】

とのことだ。」


『うっわ……国木田さん、相変わらずモノマネうまっ……！』


「う、五月蝿い！ ……まあ、ジサツは良くないが人助けをした事は褒めてやる。

これからも、探偵社としての誇りを持って行動するように。」




国木田さんはこう云って、仕事に戻っていった。


……とまあ、これが私の毎日だ。






怒られ乍ら褒められるとか、自分で云っておいて一寸意味がわからないが、楽しいから結果オーライだろう。多分。








という訳で、今日もLet's シにたがりLife!!

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