私にミクが（２）『プロセカ』『初音ミク』『百合』 (ページ6)

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「あら、おかえり、A」
　
「ただいま」
　
「疲れているの？」
　
「え、普通に接してみたんだけど…バレた？」
　
「そりゃそうよ
私にわからないなんてことはほぼないわ」
　
「『ほぼ』って保険かけてるのお姉ちゃんらしいね」
　
「何かダメ？
どうせAったら後々文句つけてくるでしょ？」
　
「あらまあ、よくわかってらっしゃる」
　
「当然じゃないの」
　
お姉ちゃんはエプロン姿で玄関に出迎えてくれた。
今から何かを作る予定だったのだろうか。
今はまだ5時も過ぎていないから、いつもだとまだゆっくりしてるはずなのに。
いつもというか、だいたいこの時間はテレビを見たり漫画を読んだりしているのに…
何か用事でもあるのだろうか。
　
「お姉ちゃん、ご飯作るの早いね？」
　
「えぇ
だってA、ミクちゃんと早く会いたいでしょう？」
　
そう言ってお姉ちゃんはくすっと笑った。
　
「え…！？そんな、わざわざ…」
　
「良いのよ
それと今日は早めに帰れたから、美味しい物でも作っちゃおうと思って」
　
「…ありがとう、お姉ちゃん」
　
「そういうのは、良いって言ってるでしょ？
もう…ふふっ」
　
その後小声でお姉ちゃんは歌を歌いながらキッチンに戻っていった。
さて、と。
私も勉強とかしなきゃダメだな。
そう思ったが先に体が動き出した。
　
ミクに、会える。
今日は何を話そうかな。
出会って数日だけど、私の１つの楽しみとなったミクとのお喋り。
まあ、昨日あんな事があったけど…
　
ミクは、受け入れてくれる。
　
　
(…よね？)
　