私にミクが（２）『プロセカ』『初音ミク』『百合』 (ページ33)

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「哀露さん…だよね？」
　
「…え？」
　
私は後ろを振り返る。
後ろには女性が2人いた。同学年ぐらいだろうか。
　
(…あれ、二つ括りの子は私と同じ制服…？
ということは宮女の子か)
　
「ねえ、こはね
この子知り合い？」
　
「あ、えっと、学校が一緒なの」
　
「あー確かに！制服一緒だもんね！」
　
(こはね、ちゃん？)

名前を聞いてもクラスが違うので全く誰かわからない。

「…あ、ごめんねっ
初めましてだよね…？
　
私は1ーAの小豆沢こはねです」
　
1ーA……と、いうことは。
　
「…1ーA………みのりちゃんと同じクラス？」
　
「うん、そうなの…！」
　
こはねちゃんが笑顔でそう言う。
笑顔が眩しい子だな。
　
その後、隣の女性が手を挙げて私の方を見る。
　
「あっじゃあ次私ね！
私は白石杏！神山高校１年！」
　
杏ちゃんって言うのか、可愛い名前だなぁ。
　
「私は宮女1ーCの哀露Aです
よろしくね」
　
「こちらこそよろしくー！」
　
杏ちゃんが私の手を握って明るくそう言った。
でもなんで2人がここにいるのだろうか。
特にこはねちゃんがここにいる事に違和感を覚える。
いや、でも人を見た目で決めつけちゃダメだとは思うが…
でもこんなに可愛い子がストリートにいるだなんて、何か理由があるはずだ。
　
私の頭が混乱している中、こはねちゃんが誤解を解くように焦って話し始めた。
　
「あっえっとね…！
ここのお店を杏ちゃんと一緒にたまにお手伝いしてて…！」
　
「そ・れ・にっ！
私と、こはねは相棒なんだから！」
　
「わっ、杏ちゃん…！苦しいよ…！」
　
「相棒…？」
　
相棒ってなんだか良い響きだな。
相棒っていうのは仲良しって意味なのかな？
いや、でもそれとは少し違うような…
　
「Aちゃんって時間ある？
よかったら私達の、聴いていってよ！」
　
「時間はあるよ
…………私達…？」
　
「そうそう！
ね！こはね！」
　
「うん！」
　
「どういう…ってわっ…」
　
杏ちゃんは私の手を引っ張る。
どうやらこの店…『weekend garage』に連れて行こうとしているようだ。
　
「ほらほら〜！行くよー！」
　
「えっ、え？」
　
私は訳がわからず店へ入らされた。