私にミクが【百合】【プロセカ】【初音ミク】 (ページ44)

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「おさまって、おねがいだから………っ」
　
目が焼けるように痛い。痛い、痛い痛い痛い。
このままの姿じゃAを不安にさせてしまう。
だめだ。わかっているのに何で治らないんだ。
　
必死に目元を押さえてしゃがみ込む。
セカイが歪み始めている。
前にもこうなったが、頑張って治した。
でも、今回はそうはいかなさそうだ。
体が重い、苦しい。目の前にAはいないのに。
どうして、セカイの持ち主がいるときよりも酷くなっているの？
　
「………………っはッ」
　
目の痛みが治まった。
服は元に戻っていない、ということは瞳が紅くなっているのだろう。
不思議とこの姿になると心臓がズキズキとする。
傷ついたAの心臓のように。
でも、どこか心地良い。
………まるで、Aになれたみたいだ。
　
「………好きだよ、A」
　
Aが苦しかったら、ミクがいるよ。
ミクにだってできるよ、Aを癒す事は。
だって、だってAのこと大好きだから。
ミクはAと一緒にいられるだけで楽しいし、嬉しい。
幸せ、なんだよ。
　
脳がとろけそうになる。
ふわふわしてくる。
まるで空中を飛べそうだ。
　
意識が朦朧としてきた。
そんな中、渦みこみながら声を出す。
　
「Aが、いなきゃ、だめ
ミクは……Aがいるからミクとしていられるんだよ
いやにならないで、つたわってほしい、Aに………
　
ミクの、想い………ッ」
　
ぷつりとでんげんがおちたかのようにわたしはいしきをてばなした＿＿＿＿