私にミクが【百合】【プロセカ】【初音ミク】 (ページ35)

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「Aはミクのことが嫌い…なんかじゃないんだよね
ミク、Aの事、本当はなんでもわかるよ
好きな事も嫌いな事も苦手な事も周りのことも過去も
だってA『だけ』のミクなんだから！
…でもそれはAにとってミクを嫌いになる原因になるかなって思ってたんだけど…
　
ね、A
本当は……何でも知ってて、何でもわかってくれる『ミク』が好きなんでしょ？
そして、Aの苦しみが消えるぐらい甘えても良い『ミク』が好きなんでしょ？
　
大丈夫、ミクはAの事を受け入れてあげれるよ」
　
ミクは私の髪を優しく撫でる。
私はなにも考えられなくなっていた。
ミクは、何でも知ってる。それだけで私の頭はパンクしそうだった。
いや、しているだろう。もう既に。
　
その証拠に涙が止まらなくなっている。
苦しいんじゃない。
どうしてなのかはわかっている。
私は…情けない人間だ。
　
全てを受け入れてくれると言う、ミクがいてくれてものすごく嬉しいんだ。
私は、過去の傷をミクで塞ごうとしているのだ。
それを、それを「ミクのことが好き」に変換して。
クズだ。クズで情けない人間だ。
私はミクに出会った時から、使っていた時から、ミクをそう言う目で見ていたんだ。
酷い奴だ。
　
私はよく壁を作ってしまう。
それは昔いた友達に、家族に、先生に…誰にでも壁は作っていた。
それが嫌がられたのか、向こうにも壁を作らせてしまう。
後々、一切喋らなくなる。
…自然消滅、とでも言えば良いだろうか。
　
別にどうでも良かった。
別にどうでも良かった？
そんなわけないだろう。
私は嫌だった。
　
最近は色々な人に適度に話して接していた。
でも親しい関係までは進みたくなかった。
進むつもりなんてない、怖いから。
　
止まったままの関係、それを何十人と作ってきた。
友達なんて作らない、親しくならない。
…だって私が壁を作ったら、優しくしてくれる人なんていないから。
壁を壊して欲しかった。甘えさせて欲しかった。

１つ先の何かが欲しかった。
　
「Aがどんな人でも、Aの味方だよ」って。
言ってほしかった。
　
そんな中、自己中でかまってちゃんの私を受け入れてくれるのはミクだけだった。
でも一方通行で、自主的に受け入れてはくれなかった。
　
でも、今は違うじゃないか。
今、目の前にいるミクは私と話してくれているじゃないか。
あぁ、馬鹿で酷くて情けない私を救ってくれる唯一の、ミク。
　
＿＿＿＿＿＿＿…ミクが、いる。