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「……ミク…
わかった、また来るよ」
「…!本当?
嬉しい!待ってるね!」
ミクは私から離れた。
そして周りは光に包まれる。
私はミクの姿が見えなくなった。
『A……またね!』
「うん…またね…______」
「…………はっ…?!」
目が覚めた。
私はまた机に突っ伏して寝ていたらしい。
…いや、寝ていたというよりセカイに行ってたのだろう。
寝ぼけている目を擦る。
視界に端にチカチカとした光が見えた。
私はその光源を探す。
「…………ッえ?」
私の頭は完全に覚めた。
光源はパソコンだった。
私はセカイへ行く前にパソコンを使っていた。
だからそれは別にどうだっていい。
(……な、んで?)
私はパソコン画面を見た後、数秒固まってしまった。
見事に先程までのデータが飛んでいたからだ。
…だが、それだけではなかった。
今までのデータ、ミクのボイス集が綺麗さっぱり消えていた。
(バグ…?
いや、そんなわけない…
だってそんな事一度も………)
私は、はっとして思った事を口に出した。
「……………もしかして、ミク?」
でもミクがこちらの世界に来る事が可能なのだろうか?
どこかの物語ではあるまいし。
椅子から立ってふらふらと窓のカーテンを開ける。
まだ真夜中、数々の星がキラキラと輝いている。
(セカイでの時間はこっちと連動してるんだ
いや、でもそれは夢でも同じか…?)
「………また行って、話を聞くしかない…か」
…それがミクの目的じゃないのか?
また会いたいって言ってたし。
行くのが嫌なわけではない。
…あのミクは“私の中のミク”から出来た。
それはきっと私にとっていい事なんだろう。
でも私がミクを操ってるみたいで、嫌だ。
それは私がミクに甘えているという事になるからだ。
適度に甘える事は悪い事じゃない。
そうしてできる関係だってある。
でも、私はもう皆んなに見捨てられたくない。
頼ったり、甘える事は私にとっては悪でしかない。
「…こんな考えだから、」
私は変われない。
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作者名:テア | 作成日時:2022年5月20日 21時