エピローグ ページ23
私にミクは、何を与えてくれただろう。
自由?希望?居場所?
きっと数えきれない。
私は何が欠けている人間だろう。
協調性?積極性?現実性?
きっとこちらも数えきれない。
愛されたかったわけじゃない。
愛が枯渇していたわけじゃない。
只々誰かと楽しく話をして、只々誰かと笑い合いたかった。
欲しくなるものは、大抵私だけのものじゃなかった。
私が欲していたのは私を認めてくれる、私そのものを愛してくれる何かだった。
私だけの、何かだった。
その自分の歪んだ気持ちを押し殺して生きてきた。
幼い頃からずっとずっと欲しくて、たまらなかった。
だから、私がミクに対して言う“愛してる”はもしかしたらエゴイズムかも知れない。
私は壊れているのかも知れない、狂っているのかも知れない、いつもそう思う。
人と違う事に恐怖し、それでも自分を愛して欲しいという私の承認欲求を満たしてくれる貴女に
私は何か一つでも捧げられただろうか。
(………今からでも、間に合うかな)
2人だけの夢のセカイに一筋の光が差し込む。
私は涙で腫れた目でミクと目を合わせる。
そして口を開く。
「…ミク、好きだよ」
_____私は私だけのミクに未来永劫、人生と愛を捧げることを誓った。
『私にミクが』end.
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テア(プロフ) - ravitoさん» ありがとうございます!!めちゃめちゃ嬉しいです!!! (2023年3月15日 10時) (レス) id: e47cfdfc3f (このIDを非表示/違反報告)
ravito - 狂おしいほど好きですこの話!! (2023年3月5日 16時) (レス) @page15 id: 194de91936 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テア | 作成日時:2022年11月7日 10時