hope ページ29
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あれからどれくらいたったのだろう
謙太郎の手を離してから、今まで一睡もできずにいた
眠ろうとすれば、意識の奥から神宮寺の言葉が呼び起こされる
私は、何者なの____________？
「今日も眠れないの？...A」
寝室の扉が開けられていた事にも気付かず
突然近くで聞こえた声に驚いた
「...顕嵐」
就寝の時間だからだろうか
普段の正装とはうって変わって、ワイシャツに細身の黒いズボン
ラフな格好で来ていた
今日も、ということは
少なくともあれから2日以上__________
「身体に悪いから、少しでも寝た方がいい」
私が腰をかけているベッドの横に、顕嵐も座る
サイドテーブルのランプの柔い光が
静かに私達を照らしていた
「謙太郎は、どうなっちゃうの？」
「天使の生死が掛かってるんだ
すぐには決められない」
まるで他人事のように
「そうやって、皆殺したの？
謙太郎も邪魔者だって言って、殺すの？」
顕嵐、言ってた
国の為に犠牲になっていた国民の命を背負っていくんだって
その為に、戦い続けるんだって
顕嵐は何と戦っているの？
その戦いの先に、顕嵐の望んだ幸せがあるの？
貴方が笑える未来がある？
「もうやめよう...？
こんな事続けても、誰も幸せになんてなれない
顕嵐がずっと苦しいだけだよ...！」
顕嵐の顔が悲痛に歪んでいく
強い拒絶と、怒りと
「あんたに何が分かるんだよっ！！！！！」
私の肩を強く掴んで、ベッドに体を押し付けられる
そのまま顕嵐に馬乗りにされ、身動きが取れなくなる
二人で笑い合っていた頃の顕嵐は
もう、何処にもいなかった
「綺麗事ばっか並べて
汚い物なんて何にも見てこなかった癖に
俺の事なんて、何にも知らない癖に！！！」
綺麗な顕嵐の指が、肩に食い込む
「あぁっ...」
痛みに思わず叫び声を上げてしまった
押さえ付ける力が一瞬にして弱くなる
顕嵐の目から、一筋の涙が落ちる
「助けてよ、姉さん...」
掛ける言葉は、見つからなかった
どうして私は、大切な人の痛みに気が付けないんだろう
顕嵐にも、側に寄り添う誰かが必要だったのに
もうきっと、その誰かに私はなれない
でも、今だけは
今だけでいいから
顕嵐の頬に手を添える
「姉、さん」
貴方の、家族でいさせて
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つきこ(プロフ) - りゅもさん» こんばんは！コメントありがとうございます！少しでも感動していただけたら幸いでございます◎のんびり更新にはなりますが、これからも是非宜しくお願い致します！ (2015年8月30日 0時) (
レス) id: 1e3a1a3671 (このIDを非表示/違反報告)
りゅも - 最初のところで泣いてしまいました… (2015年8月29日 21時) (レス) id: b8cf9538fb (このIDを非表示/違反報告)
つきこ(プロフ) - のんちゃ。さん» コメントありがとうございます！のんびり更新にはなりますが、作らせて頂きました！よろしくお願いいたします！ (2015年8月23日 22時) (レス) id: 1e3a1a3671 (このIDを非表示/違反報告)
つきこ(プロフ) - 名無し34486号さん» コメントありがとうございます！お言葉に甘えて、作らせて頂きました！ゆっくりペースですが、今後ともよろしくお願いいたします◎ (2015年8月23日 22時) (レス) id: 1e3a1a3671 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃ。 - 続編お願いします！ (2015年8月22日 11時) (レス) id: 1324826f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つきこ | 作成日時：2015年7月28日 23時
