期末テストとは139 ページ7
そして2組目、３組目のレースが終わる。
「頑張ろな！草凪さん！」
「ん。」
私は4組目に入っていた。麗日さんもそうらしい。
笑顔で言ってきたので、私も軽く返す。
「チッ…」
「(何で舌打ち…)」
「……」
私と麗日さん以外のメンバーは
舌打ちした爆豪くんとイヤホンさん、そして常闇くん
この5人だ。
私たちは指定された場所へと行く。
スタート地点に立った私は街を見つめ一回深呼吸し､
上にあげていたゴーグルをかける。
そうしていた時に
「スタート!!」
スタートを告げる声と、街中に打ち上がる救難信号｡
それを見て、私は信号の方向へと駆け出した。
・
一方、モニター前では
【緑谷side】
「次は誰が一位だろうな！やっぱ爆豪とかか？」
「機動力でいったら常闇じゃね？」
後ろで一位予想をする上鳴くんと切島くん。
話を聞くと僕らのレースの時からこんな感じらしい｡
そんな二人の話が聞こえたのか
「そうかしら？
Aちゃんが、かなり有利だと思うけど。」
「ええ。体育祭の障害物競走の時も
個性を上手く使って上位でしたものね。」
蛙吹さんと八百万さんが草凪さんを推す。
そんな中、オールマイトが合図を出した。
「ブッ殺す!!」
かっちゃんは相変わらずそう叫びながら飛ぶ。
救助する人殺してどうすんのさ…。
と内心思う。
けど、僕が一番気になったのは
「…草凪くんは植物を使わないな。」
「そうだね…。」
植物を使わず、自分の足だけで行ってる草凪さんだ｡
隣に座っていた飯田くんも疑問に思ったみたいだ。
「怪我が酷くて使えないのか？
もう左腕は治ったと聞いたが…」
「僕もだよ｡右腕もそんなに酷くないって話だけど…
ねえ、轟くんは何で草凪さんが植物使わないか
知らない？」
僕は後ろにいた轟くんに聞いてみる。
同じ職場体験先なら知ってるかもしれない…！
・
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作者名：杏仁 | 作成日時：2017年11月8日 20時
