期末テストとは150 ページ18
演習試験会場に入りながら
セメントス先生が説明を始める。
「試験の制限時間は30分。
君たちの目的は『このハンドカフスを俺にかける』
又は『誰か一人がこのステージから脱出』」
「え!?逃げてもいいんですか!?」
二つ目の目的を聞いて砂藤くんは先生に質問する。
「ああ。今回は実戦に極めて近い状況での試験。
俺らを敵そのものだと考えてもらうからね。
会敵したと仮定して､
そこで戦闘して勝利できるならそれでも良い。
でも…実力差が大きすぎる場合、
逃げて応援を呼んだ方が賢明だ。
草凪さん。
そう歩くのを止め、先生は私を見る。
…ヒーロー殺しのことを言ってるのだろう。
「…はい。」
「「？」」
それに頷く私を見て二人は首を傾げる。
「草凪が何したかはよくわかんねえし…
深くは聞かねえけど
先生、要約すると…
試験は戦って勝つか、逃げて勝つか
の二択ってことっスか？」
切島くんは首を傾げながらも話を戻す。
「そうだよ。君らの判断力が試されるってわけだ｡
俺ら教師はハンデとして
サポート科に作ってもらった『超圧縮おもり』を
つけて相手をさせてもらう。」
と先生は手にリストバンドのようなものを持つ。
それをはめると
「よし。それじゃあ、始めようか。」
リカバリーガールがマイク越しに
『皆、位置についたね。
それじゃあ、今から
雄英高一年期末テストを始めるよ！
レディイイー____…ゴォ!!!』
開始を告げた。
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作者名：杏仁 | 作成日時：2017年11月8日 20時
