体育祭とは94 ページ8
その言葉を聞いて私は、
昔、こっそり見たテレビの内容を思い出した。
《�犖沈��瓩箸いΔ發里蓮�
親から子へと受け継がれていきます。
しかし…
本当に大事なのは、その繋がりではなく…
自分の血肉…自分である！と認識すること。
そういう意味もあって、私はこう言うのさ！
私が来た！ってね。》
きっと、それはごく当たり前の考えなんだと思う。
けど、轟くんの心の琴線に触れたんだろう。
フィールドには爆炎が
「勝ちてえくせに……ちくしょう…
敵に塩送るなんて、どっちがフザけてるって話だ…
俺だってヒーローに…!!」
遠目からだからよく表情は見えなかったけど
轟くんは笑っているように見えた。
そんな中
「焦凍ォォォォ!!!
やっと己を受け入れたか!!そうだ!!良いぞ!!
ここからがお前の始まり!!
俺の血をもって俺を超えて行き…
俺の野望をお前が果たせ!!」
客席からそんな声が聞こえる。
…どこの誰かは知らないけど雰囲気ぶち壊したな
『エンデヴァーさん急に�犒穃絖瓠弔�？
親バカなのね。付き合いねーから意外だぜ。』
えん……ああ、確か轟くんのお父さん、だっけ？
轟くんの話通りの人だな。
そんな声は聞こえていなかったのか。
轟くんは左を出したまま氷結を
緑谷くんは右手と足に個性をそれぞれ発動させる。
左で体温調節ができたのか氷結の威力は元通りだ。
緑谷くんはジャンプで躱す。
そこまでは見えた。
瞬間、ものすごい音を立て爆風が起こる。
そりゃ今まで散々氷結使いまくって
全力の炎を使ったら空気が一気に膨張するな…
でも威力すごすぎない…？何も見えない…。
やっと視界が晴れ、見えるようになると
緑谷くんが壁にずり落ちて行くのが見えた。
「緑谷くん……場外。
轟くん___…三回戦進出!!」
・
「…あんの、バカ…」
私は客席を出た。
・
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作者名：杏仁 | 作成日時：2017年10月26日 17時
