体育祭とは101 ページ15
【No side】
客席にいた一年A組一同は
「てめえ今までこんなん使ってなかったじゃねえか!!
手ぇ抜いとったんか!!クソが!!!」
と怒鳴る爆豪の発言に首を傾げる。
「草凪さんは一体何をしたのでしょうか…？」
「うーん？ただ殴っただけに見えたけど…」
八百万と隣に座っていた芦戸が目を凝らす。
「あ、草凪が動いた！」
「何で爆豪くん爆破せんのやろ？」
「草凪さんは植物を操る個性だと
思っていたけど…」
そう身を乗り出す上鳴、麗日、緑谷に
「それは違うわ。Aちゃんの個性は
生物の身体機能の向上と弱体化。
多分だけど弱体化の方を使ったんじゃないかしら｡」
説明しながら分析する蛙吹。
「なるほど…！そうだとしたらかっちゃんの個性の仕組みを見抜いて個性を一気に弱体化したのか…
植物で拘束も出来てその上個性を封じることが
出来るとなるとほぼ無敵…あ、でも今回初めて使ったってことは発動条件が厳しいのかもしれない…」
「デ、デクくん…やっぱすごいなぁ…」
Aが優勢のまま試合が進むかと思われた。
『おぉっと爆豪！使ってなかった爆破をここで
解禁だあぁっ!!!』
が、それも長くは続かず爆豪の個性により
Aは吹っ飛ぶ。
「いった…
(もう一分経ったか…後は上手く個性を使い分けて
場外にするしかない…！)」
「爆豪くん復活やな！」
「弱体化には時間制限があるみたいね。」
「でも、もう一回使えば草凪さんに勝機はあるよ!」
『今度は巨大な茨で爆豪を投げ飛ばしたあ!!』
しかし、一向にAは弱体化を使わない。
「…っ
(もう、一度…さっきより弱めに！)」
いや、使った。爆豪を投げ飛ばし
茨が彼の体から外れるその一瞬、先程よりも
影響力は低いが弱体化を使用した。
『お構い無しかよ！爆豪突っ込んでくぞ！』
「くたばれ!!…っ!?
(思ったように出ねえ！…クソがさっきの時か！)」
Aも腕を構える。
お互いに拳が入った。
ように見えた。
しかし、Aの拳は届かず体は地面に倒れる。
そう。容量超過だ。
・
「草凪さん行動不能!!爆豪くん決勝進出___!!」
ミッドナイトの采配が会場内に響いた。
・
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作者名：杏仁 | 作成日時：2017年10月26日 17時
