そういうとこだぞ。 ページ24
拓司くんと伊沢家に帰省してから3日経った。
かなり展開が動いたと言えば動いたんだけど、あれから3日過ぎたけど何もない。
偽装彼氏という事で何となく始まってしまったけど、拓司くんからアプローチがあるわけでもなく。
えっ?釣った魚には餌はやらないってやつ?
私、別に釣られた覚えないけど。
「伊沢と付き合うことになったんだ、おめでと」
「だから、違うって!」
須貝くんからメッセージが届き、仕事終わりに待ち合わせをしてファミリーレストランでお話をする。
何を思ったかこの前の出来事を須貝くんに話してしまう私。
「だって伊沢は朝倉のこと好きだって言ってんだろ?お前だって嫌いじゃないだろ」
「そりゃ、嫌いではないけどさ…いきなり過ぎて頭ん中グルグルする…」
「あれ?伊沢と致したんじゃないの?」
「致してません!!」
確かに不可抗力でお城みたいな建物には行ったけど、特に何かされたわけでもなかった。
拓司くんはあの後ソファーで寝てくれたし。
私はふかふかベッドでぐっすり。
「お前、アラサーなんだから大事にしろよ。伊沢はお前を待ってるんだろ?」
「そ、そうなの、かな…?」
「お前もこれを機にちゃんと伊沢を見てやれ。弟みたいとか私アラサーだからとか、関係ないからさ」
「……合点承知の助」
「お前そういうとこだぞ、モテないの」
「ついつい。すみません…」
須貝くんに頑張れやという意味も込めて奢って貰った。
拓司くんのこと、ちゃんと一人の男性として見れるかなぁ。
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作者名:*ゆ う* | 作者ホームページ:
作成日時:2021年3月7日 10時