気に入った？ ページ8
"嘘だよ"と言った後に小さな声で「あっ」と言ってから黙り込んでしまった。
少しだけ歩くスピードが速くなって追いつけない。
「河村さん、速いです」
「Aが速くさせてるんだろっ！」
「はい？」
自分で勝手に失言？しておいてそれはないと思いますよ。
私をおいて先に行くなんて。
辿り着いたのは大人な雰囲気を感じさせるお店。
こんな外観が素晴らしい所、絶対高いじゃん。
まさか河村さん私の奢りで美味しい物食べようという魂胆か？
「安心して良いから。ここ案外リーズナブルだし」
「そうとは思えない店構えしてますが？」
「中に入るぞ」
河村さんの言うリーズナブルが怖くて怖くて震えて中に入ると外観のイメージとは違って家族連れが多いような気がする。
「ここのお店、河村さんのご贔屓？」
「まさかこんな可愛らしいお店、初めて来たけど」
ん？
初めて来た割には僕の馴染みの店だよ感ありませんでした？
構わずに席に着いてメニュー表を見ると河村さんの言う通りリーズナブルで驚いた。
なんでも知ってんな、先輩は。
「A、気に入った？」
「まだ食べてませんけど？」
「Aが好みそうな物ばかりだと思わない？僕、必死で検索したんだけど」
「検索してくれたんですか？このお店」
「……んなわけないだろ」
秒で矛盾してますから、河村さん。
────────────
久しぶりにコメント欄設置します。
批判はやめてね。
感想聞かせて頂けると活力になります！
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作者名：*ゆ う* | 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月22日 20時
