【QK】ただの東大生の短編には興味ありません！【短編集】 (ページ19)

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僕を笑わせてみなさい。kwmr ページ19

「拓哉くんはどうやったら笑ってくれるんですか？」

付き合って1カ月の彼女から言われた言葉。
そんなに笑ってないかな？

告白は彼女の方からだった。
少し震えた声で僕に想いを伝えてくれた。
「いいよ」
それが僕の返事だった。

彼女は嬉しそうだったけど2週間くらい経ってから「あの時の返事って投げやりだったよね」って笑いながら言った。
どうやら僕は表情にでないらしい。

そして冒頭の言葉だ。
僕の笑った顔が見たいとの事らしい。

「そんなに見たいなら、僕を笑わせてみなさい」

「難しすぎる…！」

彼女がどんな手段で僕を笑わせてくれるか楽しみだな。

手始めにと言って彼女は僕の背中の後ろに移動してきた。
君のやりたい事は全てまるっとお見通しなんだけどな。

案の定僕の脇腹をくすぐってきた。
そんな程度じゃなんとも思わないよ。

「うぅ…これじゃダメですか…」

「くすぐったいなんて感覚は母親のお腹の中に置いてきたんだよ」

「冗談に聞こえないです」

さて、次はどんなことしてくれるのかな？

彼女は僕の目の前に立って自分の顔に手を当てる。
そして勢いよく変形させる。
いわゆる変顔ってやつ。

これはすてみタックルだな。
よく頑張りましたね、でも笑いません。
余計君の頭の中が心配になりました。

「つ、次ですっ！」

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