SAY YES. ページ33
布団の中でAさんを抱き締めながら想いを告げてしまった昼下がり。
君がスイッチ押しちゃったんだから、もう止められなくて。
「…好きだよ？大好きだから…ね？」
優しくでも強く抱き締める。
Aさんにだって分かってたと思う。
あんなことして分からないなんてないと思うし。
くっついていた顔をゆっくり話して目と目が合う。
Aさんの表情は穏やかだ。
少しは熱、下がってくれたかな？
「私も福良さんのこと、好きです…じゃなきゃ、一緒に住んでませんよ？」
「そうだよね。好きでもない男の家に転がり込んでくるわけないもんね」
「さっきキスしてしまったのは故意でしたけど、さすがに福良さん起きちゃいましたね」
「目が覚めてる時にしてくれて良かったのに。じゃあさ、今度は俺からしても良い？」
「はい。お願いします」
ゆっくりと顔を近づけて俺からキスをする。
気持ちを止められなかったのはAさんも同じだったと分かって安心して。
大人のキスはまだ早いよって言われてる感じがして途中でやめる。
急に恥ずかしくなってお互いニヤけてしまう。
「なんか熱下がった気がします」
「こんなにドキドキしてるのに？」
「それとこれとは別ですっ」
体温を測定すると朝の熱が嘘のように平熱まで下がっていた。
育児の疲れだったんだと思う。
「下がったけど今日はゆっくりしよ、ふたりで」
「拓実さんを任せてしまって良いんですかね…？」
「頼りになるお兄さんばかりだから大丈夫だよ」
今日は夕方までふたりで愛し合った。
拓実がいないわずかな時間だけだから。
夜からは彼女と一緒にお世話していくからね。
ーーーーーー
次のお話はオフィスで拓実のお世話をするお兄さんたちのお話です。
読んでも読まなくてもストーリーにはあまり関係ないかも？
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作者名：*ゆ う* | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月1日 6時
