【QK】プロデューサーと君と時々赤ちゃん【fkr】 (ページ28)

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ぎゅっとして。ページ28

お風呂から上がってひと段落する。
拓実は白湯を、俺たちはコーヒー牛乳を並んで飲んでいる。

「なんかこうしてるとホントの家族みたいだね」

「私も同じこと思ってました」

「Aさんといると落ち着くよ」

「あ、ありがとうございます…私は福良さんといるとドキドキします…」

お風呂上がりのせいなのか頬がほんのり赤くて。
俺のせいでドキドキしてくれてるのが嬉しくて。
もっとドキドキさせたくて。

飲んでいたコーヒー牛乳を置いて。
Aさんのも手からテーブルに移動させる。
そのまま抱き締める。
もう限界だった。

「……もっと、ドキドキして？」

「……福良さん…、もうしちゃってます」

お互い見つめ合う。
もう、気持ちに正直になるだけだと思った。
Aさんも俺の腰に腕を回してくれる。

恥ずかしいのか視線を逸らして俺の胸に顔を埋めるAさん。
そんな姿も可愛らしく思えてきて頭を撫でてみる。

「Aさん、俺…」

俺が言い掛けた時、視界に入ってしまったのは拓実がぎこちないながらもハイハイをしてこっちに寄ってくる姿。

「拓実さん、ハイハイ出来てる…！成長早くないですか？福良さん」

「う、うん。そうだね、凄いや拓実」

Aさんが俺のカラダから離れてしまったのは寂しいけど、温もりはちゃんと残ってるから。

この日の夜は拓実を間に挟んで寝た。
距離が遠くに感じるけど、近くに想いがあるのが分かった気がするから。

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