殺気立ってませんよ? ページ15
仕事が終わって自分の家の玄関前で停止している。
何だかとても緊張するし。
自分の家なのに鍵を開けるのを躊躇ってしまう。
「いきなりワンピース送られてきたら引くよな…」
機嫌が悪くなってるかもしれないと思いお土産に人気店のシュークリームを買ってきた。
これで何とかしようなんて思ってないけど、何となくね。
ソワソワしてると鍵が開けられる音がした。
扉が勢いよく開き俺の体に衝撃音と共にAさんが姿を見せる。
「いてててて……」
「あっ、福良さん。何となく殺気がして勢いよく開けてしまいました」
Aさんの手にはお玉が握られていた。
まさかそれで戦おうとしていた?
俺攻撃されそうだったの…!?
「……ちゃんとドアスコープで確認しようね?俺だったから良かったけど…」
「ごめんなさい!福良さんかもしれないとは思ってたんですけど…つい」
「俺ってそんなに殺気立ってた?」
Aちゃんは俺が思ってたより機嫌が悪くなさそうに見えた。
中に入って手を洗ってから拓実に挨拶する。
うん、元気そうだな。
「福良さん、今日私宛に届き物がありまして…」
ドキッとした。
Aさんは持っていたお玉を戻して俺のもとにやってくる。
届き物の荷物を両手に抱えて。
.
328人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:*ゆ う* | 作者ホームページ:
作成日時:2021年2月28日 12時