大好きだから。 ページ37
自宅に戻ると今日も笑顔で迎えてくれるA。
まだ悪阻で気持ち悪いはずなのに。
「おかえりなさい、福良さん」
「ただいま、A」
荷物をソファーの横に置いてAは食事の準備をしてくれる。
無理しないで、ホントに。
「A休んでな?俺はある物食べるから」
「そうは行かないですよ。パパになるんだからちゃんとご飯食べてもらわないと」
「Aだってママになるんだから休んで」
そっと抱き締める。
キスをしたいところだけど我慢する。
「福良、さん…?」
「A、俺とずっと一緒にいて欲しい…結婚してください。パパとママになっても大好きだから…」
先程購入した指輪を目の前に差し出す。
Aはとても驚いているように見えた。
指輪が欲しいだなんて言わなかったから、Aは。
「これ、シンプルだけどAに似合うと思って…つけてくれるかな?」
「ありがとう、福良さん…じゃないね、拳さん」
左手薬指にはめる。
とても似合うよ。
「好きだよ、これからは3人で暮らそうね」
「はいっ、私頑張って拳さんの赤ちゃん産みますね」
こうして俺たちは入籍をした。
証人には伊沢と河村。
伊沢は嬉しいって喜び、河村は頼むから離婚するなよとケチつけてきた。
この後Aは妊娠7ヵ月を迎え、お腹も少しずつ大きくなっていった。
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作者名:*ゆ う* | 作者ホームページ:
作成日時:2021年2月28日 12時