通知音が心地いい。 ページ6
Twitterも気になるが仕事もしなくてはと執務室に入る。
そこには福良もいてカタカタとキーボードを叩く音だけが響いていた。
ピコンと鳴った通知音。
スマホを見ると
〈 Aさんがあなたをフォローしました〉
と表示されていた。
スマホを握りしめてもうその画面スクショしたいくらい嬉しくて。
何度も見てはニヤついてしまう。
少し時間を置いてTwitterを確認する。
間違いなくAさんが僕をフォローしてくれている。やっと進展出来た気がした。
ダイレクトメッセージもできるようになったしここは勇気を出して送るべきだろう。
【 お久しぶりです、河村です。山本がAさんのアカウント教えてくれて勢いでフォローしました。迷惑だったらすみません。福良から入社の勧誘の件聞きました。僕も出来たら一緒に働けたらなって思ってます。良い返事を待ってます。】
堅苦しいかな?
でもこれが精一杯の言葉。
既読がつくまで心臓もたないかも。
あれから数分経過。
気になるスマホ。
福良の右側には昼食という名のポテトチップス。
ヤバイ、仕事捗らない。
こんなに僕は溺れる奴だったのか。
相手にしたら僕は親友の同僚でしかなくて、山本やこうちゃんみたいにコミュ力オバケとはかけ離れてる。
悩んでいるとピコンと通知音が鳴る。
急いで確認すると
〈 Aさんからダイレクトメッセージが届いています)と表示されていた。
【 河村さんお久しぶりです。見つかってしまいましたね(笑) 入社の件はまだ考えているところです。でもQuizKnockの人達とお仕事出来たら楽しいんだろうなって思ってる自分もいます。もしその時が来たらよろしくお願いしますね。】
Aさんと仕事出来たら楽しいに決まってるでしょ。そうこっそりと呟いた。
「河村ってさ、ホントAのこと好きすぎ」
「好きでなにが悪い」
「いや、真っ直ぐで応援したくなる」
「じゃ、応援してくれ」
僕の好きな人の親友は僕の理解者であり、かけがえのないサポーターだ。
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作者名:*ゆ う* | 作者ホームページ:
作成日時:2021年1月3日 20時