僕の彼女の親友。 ページ48
その後のことは詳しくは書かない。
僕の家に彼女を呼んで今までのことを語り合った。
夜も遅くなるから帰らすのも惜しいから僕の家で朝まで過ごした。
そんな簡単に手を出したりしないから安心して。
それはこれからいつだって出来るから。
今そんなことしたらAさんの親友に何されるか分かんないし。
あいつ、笑いながら怒ること出来るしな。
翌日、オフィスに一緒に出勤する。
今日は僕の家から一緒に来たからイケメンの田村さんに会わなくて済んだ。
会ったら自慢しまくるけど。
「おはよう」
「おはようございます」
二人でオフィスに入って皆に挨拶する。
皆の視線の先には僕とAさんが繋がれた手。
後輩コンビがうるさく騒ぎ出す。
「わーーー！！二人共手繋いで出勤してるーー！」
「めでたい！めでたい！つまり、そういうことなんだよね、河村さん？」
「Aさんは僕の彼女だから、あまり揶揄うなよ？」
「「ごちそうさまですっ！！」」
奥から須貝さんも出てきて察したのか僕の肩に手を乗せてきた。
「頑張ったな、河村」
「須貝さんのアドバイスは実行しなかったですけどね」
「結果オーライっしょ」
Aさんはキョトンとした表情をしている。僕が須貝さんに相談事してたなんて知らないんだろうな。
「河村さん、Aさんおめでとう、これ社長からのプレゼント」
伊沢が僕に特製プロテインを渡してきた。
今までで一番嬉しくないプレゼントなのに気持ちが伝わってきて嬉しい。
でももうちょっと気の利いた物くれよ。
僕に筋肉つけろって言ってるの？
無理な相談なんだけど。
Aさんは笑ってるから良いよ、プロテインありがたく受け取るよ。
「河村」
「福良」
「Aのこと幸せにしてやってくれよ」
「親友に頼まれなくてもそうするよ」
僕の好きな人の親友の福良は一番に僕たちの恋を応援してくれていて、一番に幸せを願っていてくれる。
お前がいるから今幸せなんだよ。
口には出さないけど、ありがとな、僕の親友。
-僕の好きな人はあいつの親友- 完結
2021.01.16
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作者名：*ゆ う* | 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月3日 20時
