告白。 ページ47
「初めて会った時から、Aさんのことがずっと好きです」
とうとう言ってしまった。不思議と緊張していなかった。後悔なんかしていない。もう満足だった。
今まで言えなかったこと、言えたから。
今までにないくらいAさんを真っ直ぐ見つめる。優しい表情をしている。
ほんのり頬も赤くて、それは寒さのせいだけじゃないって思っていいのかな。
「迷惑じゃなかったらこのまま一緒にいたい。もしダメならちゃんと気持ち抑えるから。少し時間は掛かるかもしれないけど」
「河村さん、私いつ迷惑だって言いましたか?」
「え?」
「河村さん、私の話聞いてください」
一回大きく深呼吸してAさんが話し始めた。
怖くないよ、君の話なら全部受け止めるから。
「私は会う前から河村さんのこと知ってました。福良くんから河村さんのこと聞いてましたし。不器用だけど良い奴だって言ってましたよ。Quizknockの事を教えて貰って動画も見て、河村さんをもっと知りたくなりました」
福良…そんな前から僕のこと話してたのか。
悪いとこもあるのに良いこと言ってくれたなんて頭が下がる。
「好きなのは私の方が先ですよ。私は河村さんのことが好きです、好きなのでずっと一緒にいてください」
視線を合わせると微笑み返してくれる君。
胸の奥がキュンとする。この展開は少女漫画ではないって分かる。
「僕の恋人になってくれますか?」
「はい。河村さんの恋人になりたいです」
僕たちはイルミネーションの前で抱きしめ合った。
恥ずかしさなんて何も無かった。
嬉しい気持ちが勝っていたんだ。
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作者名:*ゆ う* | 作者ホームページ:
作成日時:2021年1月3日 20時