【QK】僕の好きな人はあいつの親友【kwmr】 (ページ35)

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かみのまにまに。ページ35

それからはただひたすらに歩く。
この間降った初雪は既になくなっていたけど寒いのは同じなわけで。

繋いだ手の温もりは確かにそこに存在しているので。夢では決してないのです。

一緒に帰るだけ。そんなんじゃ満足するわけないでしょ。僕はいつも通ってる道じゃない道を進んでいく。
帰るだなんてつまらない。

「河村さん、どこに行くんですか？」

この沈黙を破ったのは君。
沈黙を作ったのは僕。

「これからデートしましょう、僕についてきてください」

「デート、ですか！？」

「御利用プランにあったでしょ」

「…いじわるです…」

嫌なら離しても良いのに、離さないってことはいいんでしょ？
もう変えられないよ？

行く当てなんてないんだけど、無い頭で必死に考える。
女性とデートなんて片手で数えれるんだぞ。
須貝さんならどうするんだろ、それを聞けば良かったな。
チェキするんだろうな、須貝さんは。
あ、それはイベントだから今のこの状況とは違うか。

そういえば、こうちゃんが言ってたな。
あそこのイルミネーションが綺麗だって。
クリスマスが終わっても冬の間は点灯していて絶好のデートスポットだって。

こうちゃんありがとう、貴方様は僕の女神だ。
男だけどそこは関係ない。
後でオレンジジュース奢ってあげよう。

「行きたいとこが見つかったから一緒に行きましょう」

「河村さんと一緒ならどこでも行きます」

そんなん勘違いするからやめて。

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