アイツと付き合う理由 Ｒ.Ｙ

Reason 37 ページ37

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「 万が一にも両想いだったとしてもさ、私たちもう付き合ってるじゃん？ 」
「 うん 」





「 え？この後どうしたらいいの？ 」
「 まあ気持ち伝えてみるべきなんじゃない？涼介くんきっとAが自分のこと好きなんて思ってないだろうし 」




昨日はさ、すっごい気持ちが盛り上がってさ
好きだ好きだって何度も思ってたけど。

一日経ってみるとそうでもなくて。
寝て起きたらさ、
何してたんだ私はって第三者目線の気持ちが生まれて
あんな甘いことしてたのかって酔いそうになったくらいだもん。





まあ確実に…

「 デートマジックの可能性120% 」
「 300中？ 」
「 100中。だって１日でさ〜この人のこと好き！なんてなるもんなの？ほら吊り橋効果と一緒じゃん 」
「 それ言ったら終わり 」







いつでも、どこでも、だれとでも
考えたって、デートマジックにしか思えない。









だって今まで
全然カッコいいって思ったこともなかった人が
１日で急にすっごくかっこよく見えるなんてありえない。

これはラデュレが食べ放題以上だよ。
GODIVAだ。GODIVA。





恋愛対象でもなかったのに
急に好きになることなんかある…？

なんか幻覚に見えてきたもん、涼介が。








キスされたから…
抱きしめられたから…
初めてのデートだったから…




…………きっと、いや、絶対！そうだ。









「 なんか胸のモヤモヤみたいなのがスーーっととした 」



爽快感がすごい。
はぁ、気持ちいい。

なんか胸つっかえって見えないけど
取れると、あ、つっかえてたものがあったんだ
って認識できる。





「 ねえA…元々Aは涼介くんのことただのクラスメイトとかただの異性とかじゃなかったとしたら？ 」
「 ん？元々気になってたってこと？ 」
「 うん 」
「 ない、断固ない 」
「 そう？ 」









元々は絶対ない。
涼介のこと、男として見たことなかったもん。

というか全部デートマジックなんだから。









涼介のこと好きになったわけでも、
恋愛対象になったわけでも、

ない。





ちょっと、『かっこいいな』フィルターが
くっついちゃっただけ。









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