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「A！昨日出た新曲聞いた？」
「聞きました。好きな曲じゃなかったです」
「え？俺めっちゃ好きだったんだけど」
「意外と私たち趣味合わないですよね」
「平気で悲しいこと言うじゃん」
私を見つけた瞬間、犬を見つけたように近づいてきて無いしっぽがしきりに動いていたのに、一瞬でしゅんとなってしまった。
そのしゅんとしているのが可愛いと思う私は変人でないと願いたい。
逆に変人と思われているのはこの先輩。
天然が炸裂しすぎて、同期たちから不憫で面白い先輩と思われている。
顔が整っててかっこよくてちょっと天然なだけだと思っているのは私だけらしい。
この感情は別に恋では無いと思うんだけど、ライバルがいなくてラッキーって感じ？
「てか、Aは学祭出るの？」
「出るわけないじゃないですか！ シャオジュン先輩は出ますよね？」
「一緒に新しくバンド組む？ヘンドリーなら一緒にやってくれそうだよ」
「遠慮しときます。当日見に行くのでかっこいい先輩楽しみにしときますね。」
「任せといて。かっこいいって言ってくれるのAだけだよ」
と会話したのが、二か月前とかになるのかな
もう学祭当日がやってきてた
シャオジュン先輩が出るのが初日だけで、初日に出番のない同期たちと一緒に1列目ど真ん中を陣取って出番を今か今かと待ってるところ
「あ！始まるよ！シャオジュン先輩出てきた！」
同期の声にステージサイドを見ると、なんだあれ
え、待って待って
あんな先輩聞いてない知らない
綺麗に髪がセットされてて、ところどころ髪色も緑になってる
しかもメイクしてない？
いつものままでかっこいいのにそんな気合い入れてる先輩初めて見るんだけど？
「え！シャオジュン先輩かっこいいんだけど！！！」
「やばい！ただ変な人じゃないじゃん！！！！」
どうしよう
同期のみんなにもかっこいいのバレてるんですけど？？？
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作者名：miao___ | 作成日時：2024年2月11日 23時
