第60話 ページ15
私は木刀を構え、そっと相手の隊士の目の前まで歩き、
正面に立つとじっと隊士を見つめた。
確か彼は、1番組の中では腕の立つ方。
総司もなかなか一目置いていたはず…
私は目をつむって、考える。
動きが重いっていうのをみんなに分からせるために私はどう動けばいいのか。
私がとにかく軽く、素早く動けばいいだろうか。
うまくいけば総司のために大きく貢献できるはず、
総司だけじゃない、私を認めてくれたこの新選組のため!
目を開けるとにこりと微笑んで、
『さあ、初めましょうか』
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隊士「Aさん一本!」
隊士「…なんて速さなんだ。」
隊士「やっぱ美しいな動き。」
『ハァ…』
なかなか疲れた。
やっぱ相手も強いわ…
隊士「Aさんやっぱすごいです。俺まだまだかないませんね!出直します!
………すごい軽々しくて…」
『手合わせ、ありがとうございます。
もうちょっとすり足を軽くすれば貴方はもっとずっと強くなると思う!』
隊士「ハイ!」
手合わせを終え、思ったことを軽くアドバイスする。
そうして隊士たちと打ち解けていると
総司「なーに話してるのかなあ?」
『うわあ!!総司!!』
隊士「組長!」
突然私のすぐそこで声がすると思ったら、
総司が私の耳元でそう呟いた。
『ち、近い!』
総司「おっと、ごめんごめん」
そう総司は笑って私から離れる。
総司「稽古の終わりの時間だよ、
みんなお疲れ様、ちゃんと休んで、夜の巡察には元気で来てね』
隊士「「はい!」」
そうして解散となった。
隊士たちがぞろぞろと自室へ帰っていく中、
総司「Aちゃん。」
総司の方をちらりと向くと、今まで見たことないような顔をしていた。
総司「ちょっと、僕の部屋でお茶でもしない?」
『あ、はい…!』
いじけているというか、なんだろう?
怒ってる?
いや怒ってるわけではなさそうだし…
総司がそのまま廊下の方へ出ていくので私もそれに続いて出ていった。
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あやりん♪ - おはようございます♪この小説すごく良いですね!!尊敬してしまいます。 続き楽しみにしています。 頑張ってください。 (2015年5月16日 11時) (レス) id: 71e28b93b1 (このIDを非表示/違反報告)
如月マオ - おはようございます( ̄▽ ̄)ゞやはり良いですねぇー沖田さん♪格好いいです(///∇///)続き楽しみにしています( ̄∇ ̄*)ゞ (2015年5月8日 5時) (レス) id: 40c8bbc101 (このIDを非表示/違反報告)
M - 紫月さん» こんばんは~(*´∇`*)これからも、楽しく読まさせて頂きます♪って、いきなり沖田さんからhg...夢でも良いからされたい野望の1つじゃないですか...笑笑(*^^*) (2015年5月7日 0時) (レス) id: 7f80429ab2 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 楽しみに待ってます♪ (2015年5月6日 14時) (レス) id: 55a4a4cdc3 (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - Mさん» ありがとうございます!自分でもここまで続けてこられたのがびっくりですwこれからもよろしくお願いします。 (2015年5月3日 20時) (レス) id: ce8ee3acff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤砂 紫月 | 作成日時:2015年5月2日 0時