第86話 ページ43
「え、治、侑さんまでなんで…！」
聞いていなかったのでびっくりして固まってしまった。
お店は、、実さんにでも任せたのかな。
まって侑さんまでなんでいるの？
治「なんでおるんやって顔しとるな。」
治は私の前まで来ると、その花束を渡してくれた。
大きすぎず、カラフルな花束。
真ん中には赤いバラ。
「すごい綺麗…！ありがとう、治！」
治「袴似合っとるなぁ！」
侑「ほんまに似合っとるで！！」
私たちがそう話していると、私の後ろの方にわらわらと集まってくる人だかり。
「本物の宮侑やって…！」
「なんかのドッキリなん？！」
「いやほら花宮さんおるやん！」
「あーーミヤアツの双子の！宮治の彼女！」
侑「ほれ、サム、言わんでええんか？」
治「うっさいわ、言われんでもちゃんと渡すわ！」
ニヤニヤと笑う侑さんと、ちょっとソワソワしている治。
治「Aちゃん、ほんまおめでとうな。
ほんで…、卒業したらなんやけど、
一緒に住まへん…？」
「へ？」
侑「ちゃうやろ！サム！！！」
侑さんが大きな声を出すから余計人が集まってしまった。
治はその人だかりに一瞬視線を向けた後、すぐに私の方を見つめた。
と、思ったらポケットから何かを取り出し、スッと私の前で片膝をつく。
ちょっとまって。
その動作と、目の前の小さな箱、次に何言われるかなんて分かっちゃうじゃん。
治「俺、Aちゃん卒業するまで、ずっと待っとってん。
やっとこの日きたって待ち遠しくて仕方なかってん。
ずっとずっと好きや、この先もずっと。
A、俺と結婚してくれませんか？」
ポロリと涙が頬を流れるのが分かった。
それを見て少し焦り出す治。
指輪が光る差し出された小さな箱を受け取って、思いっきり治に抱きついた。
少し子供っぽったかもしれない。
大人なお姉さんなら、涙なんか流さずに済ました顔で微笑んで、綺麗に指輪を受け取るんだろうけど、
私にはそんな余裕なかった。
嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
「嬉しい！私なんかでよかったらお願いします…！」
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ちかな(プロフ) - とても良かったです…素晴らしいお話でした！！！よろしければ番外編も見たいのでパスワード教えていただいてもいいでしょうか？あの続きを読みたいです！！ (6月6日 11時) (
レス) id: 94bbb03075 (このIDを非表示/違反報告)
ごま吉(プロフ) - 凄く面白いです！ですが68話のところ名前が(がないせいで変換されてないのが気になりました……！) (2021年11月10日 11時) (レス) @page25 id: 162c50cd7b (このIDを非表示/違反報告)
ayee(プロフ) - 番外編めちゃくちゃ見たいです！ パスワード教えてください。お願いします！ (2021年9月4日 9時) (レス) id: 3db7910b34 (このIDを非表示/違反報告)
えるる(プロフ) - 治ぅ…幸せになってよかったです！素敵でした！番外編私も見たいのでパスワード知りたいです。。ご検討お願いします (2021年8月28日 2時) (レス) id: dae120511d (このIDを非表示/違反報告)
もちーず - あの、番外編短編集のパスワードを教えて欲しいです。身勝手な願いですが、お願いします！ (2021年8月8日 20時) (レス) id: abd0311f3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たたねんこ | 作成日時：2020年5月1日 12時
