第85話 ページ42
高校3年間はすごくあっという間だと思っていた。
それ以上に大学4年間は瞬く間に終わってしまった。
桜の開花にはまだ少し早い季節。
私は、袴に身を包み、友達たちと写真を撮っていた。
スーツをキッチリと着こなす男子、さまざまな色の袴を着る女子、賑わう構内。
友「あっという間過ぎるなぁ、ついこないだ入学式したばっかやんなぁ!!」
「もう4年前だよ!やばくない?!」
友「寂しい…!毎日のように会っとったのに、明日からバラバラやで…!」
友「私東京戻るんだよーー、Aはこっち残るんだよね!?」
「そう!ずっとこっちいる!東京遊び行く!!」
友「私院進するからこっち残る!会おね?!」
そう、今日は卒業式。
みんなそれぞれ保護者の人がやって来ているが、私の親は仙台なので、流石に兵庫遠い!って言って来なかった。
袴は着せてくれたからいいけれど!!
みんな親や後輩から貰った花束を抱えている。
私サークル入ってなかったから後輩いないし、親も来てないから手持ち無沙汰でちょっと寂しい。
みんなで何枚も何枚も写真を撮った。
男子「Aさん!一緒に写真撮ってくれへん?!」
「え、私?いいけど…、」
そのうち同じ学科の男子が私の元へやってきて、一緒に写真を撮って欲しいとのこと。
並んで卒業証書を掲げる。
男子「ハイチーズ!」
男子「あんがとな!!こいつずっとAさんのこと陰で好…」
男子「なんでもないわっ!なんでもないからなっ!」
「え…?フフッ、楽しかったね!大学生活!」
男子「ほんまに楽しかった…!Aさん陰で見てるだけで楽しかった…!」
「へ?」
友「モテるなぁ?A〜!
そこの男子残念やったな!Aには超イケメン彼氏おるからなぁ!」
男子「知っとるし!だから見てるだけやってん!」
みんなでゲラゲラと笑う、春の日。
日差しがやんわり揺れる。
そのとき、ふわりと暖かい風が頬を掠めた気がした。
あ、私の大好きな匂いだ。
くるりと振り返る。
治「卒業おめでとうAちゃん。」
そこには花束を抱えた治が立っていた。
侑「おめでとう〜!!」
そしてその後ろからひょこっと顔を出した侑さん。
友「噂をすれば彼氏登場だよ!」
男子「やべぇ生宮侑までおるやんAさんやべぇ!」
友「双子そっくりやんうわあ本物や」
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ちかな(プロフ) - とても良かったです…素晴らしいお話でした!!!よろしければ番外編も見たいのでパスワード教えていただいてもいいでしょうか?あの続きを読みたいです!! (6月6日 11時) (レス) id: 94bbb03075 (このIDを非表示/違反報告)
ごま吉(プロフ) - 凄く面白いです!ですが68話のところ名前が(がないせいで変換されてないのが気になりました……!) (2021年11月10日 11時) (レス) @page25 id: 162c50cd7b (このIDを非表示/違反報告)
ayee(プロフ) - 番外編めちゃくちゃ見たいです! パスワード教えてください。お願いします! (2021年9月4日 9時) (レス) id: 3db7910b34 (このIDを非表示/違反報告)
えるる(プロフ) - 治ぅ…幸せになってよかったです!素敵でした!番外編私も見たいのでパスワード知りたいです。。ご検討お願いします (2021年8月28日 2時) (レス) id: dae120511d (このIDを非表示/違反報告)
もちーず - あの、番外編短編集のパスワードを教えて欲しいです。身勝手な願いですが、お願いします! (2021年8月8日 20時) (レス) id: abd0311f3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たたねんこ | 作成日時:2020年5月1日 12時