第69話 ページ26
それから3日くらい経った朝。
いつも通りに目が覚めて、いつも通りに支度して、いつも通り電車揺られる。
でも、いつもと違うのは、妙に人にジロジロと見られてはコソコソ噂されている気がする。
私の顔に何かついてる？
携帯で確認しようと思って、スマホを見てみると、
ロック画面には侑さんからの不在着信に、
『ほんまにごめん。』の文字。
朝は急いでいたから携帯を見ていなかった。
侑さん、送信先間違えたのかな？
そのくらいにしか捉えなかった。
大学に着いても、やっぱり見られている気がする。
特に、女子から。
講義のある教室に入り、よく座る席に腰を下ろして、講義の予習をしていると、
友達が勢いよくやってきて私の隣に座った。
友「A！あんたなにそんな呑気に課題やっとるん！？」
「え、これ今日提出だし…」
友「ちゃうわ！これ！見てみいや！！！」
「はっ…？」
友達が差し出したスマホに写っていたのは、
私の家のドアから出ていく侑さんと、それを見送る私。
私の顔にモザイクかけられているとはいえ、普通に誰だか認識できるレベル。
『大人気！イケメンバレー選手宮侑、一般女性と熱愛？！』
大きく書かれる見出し。
それを見て1番に湧き上がった感情は怒りだった。
アイドルじゃないんだから、自由に恋愛させてあげてもいいじゃんか。
侑『プライベートやもん！』
そう言ってマスクをしていた侑さんの意味がわかった。
帰るとき、私も彼も忘れていた。
友「これ、ガチなん…？」
「違う…。店長の双子だし…、家来たのは本当だけど、違うよ…」
自分の声が震えていた。
友「私は信じとるで、いったん落ちつき！」
治さん、これを見たらなんて思うだろう。
侑さんに対しては、罪悪感がすごかった。
コメント覧には、
自由に恋愛させてやれと怒る声、
その女誰？ファン？私を罵る声、
お似合いだね！！と祝う声。
違う。
「どうしよう…。」
そっと席を立って教室を出た。
とりあえず、侑さんに電話をかけた。
彼には1番迷惑かけてしまった。
まずは謝らなきゃ。
3コール目辺りで彼が出た。
侑『Aちゃん？！文集見た？！ほんまにまじで、ごめん…』
どんどん弱々しくなっていく彼の声。
「いや、私の方こそごめんなさい…。家来る？って言ったの私だし…」
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ちかな(プロフ) - とても良かったです…素晴らしいお話でした！！！よろしければ番外編も見たいのでパスワード教えていただいてもいいでしょうか？あの続きを読みたいです！！ (6月6日 11時) (
レス) id: 94bbb03075 (このIDを非表示/違反報告)
ごま吉(プロフ) - 凄く面白いです！ですが68話のところ名前が(がないせいで変換されてないのが気になりました……！) (2021年11月10日 11時) (レス) @page25 id: 162c50cd7b (このIDを非表示/違反報告)
ayee(プロフ) - 番外編めちゃくちゃ見たいです！ パスワード教えてください。お願いします！ (2021年9月4日 9時) (レス) id: 3db7910b34 (このIDを非表示/違反報告)
えるる(プロフ) - 治ぅ…幸せになってよかったです！素敵でした！番外編私も見たいのでパスワード知りたいです。。ご検討お願いします (2021年8月28日 2時) (レス) id: dae120511d (このIDを非表示/違反報告)
もちーず - あの、番外編短編集のパスワードを教えて欲しいです。身勝手な願いですが、お願いします！ (2021年8月8日 20時) (レス) id: abd0311f3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たたねんこ | 作成日時：2020年5月1日 12時
