【原神】神の目を失っただけのはずだった

風神の行方 ページ13

「お前は医者なんだろ?さっき走ってたのってまさか人がﾀﾋにかけてるとかじゃ…」

　なるほど、確かに医者が走ってるんだからそう思っちゃうかも。

「いいえ、そんな状況だったら貴方達と話してなんかないわ。場合によっては謝りすらしなかったと思う。

　実は人探しをしていてね。走って探しても視界に入ればすぐ分かるから、走って探してたの。ウェンティっていう吟遊詩人なんだけど知ってる?」

　すると二人は頷く。

「知ってるも何もついさっきオイラ達は吟遊野郎と話してたんだ」

　パイモンはそう言った。というか吟遊野郎ってウェンティのこと?鍾離先生の「飲兵衛詩人」っていうのと大差ないな。

「いったいどこで?」

「詩をよんだ後に話したからまだいるか分からないけど、神像の前にいたぞ!」

　丁度良かった。次に行こうと思っていたところだ。

「ありがとう、また会えるといいね」

　私は2人に手を振ってその場を離れた。2人も手を振って私を見送ってくれた。

　まさか栄誉騎士に会えるとは。モンド以外でも噂で聞いていたし、一度は会いたいと思っていた。

　会えたどころか情報提供までしてくれるなんてなんて運が良いのだろう。ここで運を使い果たしていなければ良いのだが。

　空達と喋っていた時間があったので薬の効果はそろそろ切れる。少し急がないと。

　しかし、神像の前にたどり着くまで効果が切れることはなかった。だが、そこにウェンティはいなかった。やはり遅かったようだ。

　これ以上頑張っても見つかる気がしないので今日もエンジェルスシェアに行って会えることを願おう。

　とりあえず鹿狩りで昼食を軽く済ませて再び騎士団本部へ向かった。アンバーに用があるのを思い出したのだ。

　彼女は無茶な飛び方をして風の翼を時々壊すのだが、修理は自分で行っているらしい。

　私の風の翼も直らないだろうかと思って来たわけだ。無理そうだったらアンバーにもっと詳しい人を紹介してもらおうと思う。

+×+×+×+×+×+×+×+

　アンバーが風の翼を壊して自分で直しているというのはオリジナル設定です。

風の翼の修理→←初めまして

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す