【WT】不器用な青年とピアノを弾く青年の話【br】 (ページ10)

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『というかbroooock、ゲーム好きなのか』

「あれ、話してなかったっけ？昔からゲーム大好きなんだよね〜」

「俺達以外にも4人つるんでる奴がいてさ、全員で同じゲームやってるんだ」

『へぇ…』

「Aはゲームしないの？」

『やったことないな。うちにはないし、欲しいと思ったこともなかったし』

「え〜！ゲームやったことない人いるんだ」

CMとかではよく見るし、そういうのが好きな奴はいるんだなとは思っていた。だけど俺自身は興味を持たなかった

「ねぇ、今度みんなで一緒にやろうよ」

『え、俺面識のない奴らの中に放り込まれる訳？』

「流石にいきなりはハードル高いだろ」

きんときの言う通りだ。元々完成されている共通の趣味を持つグループに全く無知の人間が入って上手くやれる訳がない

「え〜じゃあいつかやろ？」

「もうちょっと俺達と面識持ってからだな。じゃないとAもやりづらいだろうし」

苦笑いしつつbroooockを優しく宥めるきんとき。ようやくこの2人が仲良くなった理由がわかった気がした

『…名前でいいよ』

「え？」

『距離縮めるなら手っ取り早い手段だろ』

「…そうだな。じゃあ、A」

きんときの笑顔は爽やかで、人当たりが良い。礼儀正しいのに程良くフランクで、話しやすい奴だと感じた

友達らしい友達なんか今までいなかったはずなのに、この3日間で名前で呼び合うような友達が2人も出来た

不思議と距離とか気まずさとか、そういった不快感みたいなものはなくて。悪くないと思っている自分がいる

しかし、その時俺は忘れていた

『類は友を呼ぶ』という言葉を

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