intuition ページ7
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どくん、と心臓が大きく鳴り響いた。もしかしたら、治にも聴こえてそうなくらいに、大きく動く鼓動が私の脳を刺激する。どうする、ぐるぐると思考を張り巡らし最善策を絞り出そうとするも、頭が働く訳もなくその場で言葉を詰まらせる。
「……っ、」
「図星か？」
「ちが…っ、……〜っ、ちがう！！」
私がそう声を張りあげれば、彼が大きく目を見開き、その場に居た侑と角名くんも唐突に私が声を荒らげたことにより、肩を揺らしこちらを凝視する。
「……っあ、」
「なんや、喧嘩か？」
「……どうしたの？」
不安げに此方へと視線を落とす侑と、私の方を見つめている角名くんの顔を見れず下を向いていれば、彼が此方へと歩を進めていく音がして、肩が大きく揺れる。
「……A？だいじょうぶ？」
ああ、そうやってまた。脳裏に彼の艶かしい声が張り付く。下を向き続ける私の顔をのぞき込む彼の目が、妙に優しくて頬に熱が溜まっていくのを感じた。彼の声と、私を見つめるその目に何度心を乱されたか分からない。もう二度と関わらないでほしいと思うほどに、私は彼に何もかも狂わされていたのだった。
「…わたし、部活やめる」
そう小さく声を洩らした私の言葉に再び目を見開き、驚いた様子を見せる彼達から逃げるように私はその場から立ち去っていく。それしか彼から逃げられる方法がないと思った。強引でも、何でも。それが今の私にとって正解だと思い込んでいたのだった。
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続く
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CAORU(プロフ) - あぁめっちゃいいです好きです大好きです (3月27日 0時) (
レス) id: 649305057b (このIDを非表示/違反報告)
なめくじ - こんにちは！神作すぎます！続きが気になる‥ (3月26日 15時) (レス) @page5 id: 14ee6c9b6d (このIDを非表示/違反報告)
ささささな - こんにちは！こんな素敵な作品に出会えて嬉しいです。更新頑張ってください！応援しています。 (3月26日 11時) (レス) @page5 id: 2cec29415a (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 初めまして、いや、すごいです！めっちゃおもろいです！角名のこういった作品はなかなかないので、読めて嬉しいです笑 ありがとうございます。更新頑張ってください！ (3月26日 8時) (レス) @page5 id: 153e42c66a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七星
| 作成日時：2024年3月26日 1時
