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「遅せぇよ」
次の日の14時丁度に言われた通り地元のファミレスへと足を運ぶと既に東卍の皆が集まっていてテーブルを囲んでいた。私の為に空けてくれてたであろう席をちらりと見ると隣には三ツ谷が座っていたので私は上機嫌でその席に座り込んだ。
「で、マイキーの誕生日どうするよ?」
「無難にパーティーとかで良いんじゃないか」
「そしたら一人一つずつプレゼント用意しようよ」
私がそう言うとそれ良いな。とドラケンが賛成してくれてその他の皆も納得してくれていたみたいだった。
マイキーは皆で居れればそれだけで嬉しいだろうし私が特別な何かをしなくても東卍の皆が彼の拠り所になってくれるのだと思う。マイキーの為に計画を試行錯誤している彼らを見て思わず笑みが溢れる。
「Aは何あげんだよ」
「うーん去年はどら焼き沢山作ってあげたしなぁ」
「アイツはAから貰った物なら何でも喜びそうだけどな」
「ほんと?」
「ほんと」
そう言って私に笑いかけるドラケンも3日後の誕生日会が楽しみで仕方ない様子だった。マイキーに何をあげようか考えているうちに夕方になり時期に私達は解散という形になった。
一人帰路へと歩いて行く最中、彼の誕生日プレゼントで頭を悩ませていると道の向こう側に見慣れた金髪の少年が血相を変えてこちらに走り寄って来るのが見えた。
「マイキー」
「っお前、今日なんで家に居なかったんだよ」
「…え?」
私が彼の名前を呼ぶのと同時に私にそう言い両肩を強く握り締める彼はなぜだかいつもと様子が違う。私は宥めるように彼の胸板を押すが更に強い力で両肩を握り締められ咄嗟の痛みに顔を顰める。
「お前今日何処にいた?」
「え…っと、買い物に…」
彼にそう嘘をついたがここでファミレスに行ったと言えば私達が密かに彼の誕生日会への作戦を練っていたことさえバレてしまいそうで私は咄嗟に彼から視線を外す。
「見え透いた嘘言ってんじゃねえよ」
「ほ、ほんとだって…」
「じゃあなんで目逸らすんだよこっち見ろ」
私の頬を掴み強引に自分の方へと寄せる彼は何故だか怒っている様子で訳の分からない私はただその場に固まることしか出来ない。
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青澄*aosumi(プロフ) - うぁぁぁぁ最後めっさ泣きました!ホント素敵な小説だと思います!これからも楽しみにしています!!! (2021年11月29日 15時) (レス) @page28 id: 07f147eb25 (このIDを非表示/違反報告)
澪 - 初めて小説で泣きました (2021年9月4日 1時) (レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 凄くおもしろかったです!1パートで綺麗に終わっていて凄いと思います!レモンさんの作ったマイキーくんの小説、楽しみにしてますね!応援してます♪ (2021年8月7日 23時) (レス) id: 587626ec74 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ユイさん» 励みになりますありがとうございます!! (2021年8月4日 23時) (レス) id: e312b1bdb8 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 好き好き好き好き!!それしか言えない。、、、 (2021年8月4日 2時) (レス) id: 40031fd2e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レモン | 作成日時:2021年7月12日 0時